# フィルムグレイン(短歌連作25首) **Published by:** [あおい(青井力)](https://paragraph.com/@0x032f017e2d6b3472db3b21724896a2aafe2b84d4/) **Published on:** 2022-10-10 **URL:** https://paragraph.com/@0x032f017e2d6b3472db3b21724896a2aafe2b84d4/25 ## Content 初めて作った短歌の連作です.短歌を始めて2ヶ月くらいの時に詠んだもので未熟な部分も多いですが,粗いところも含め当時ならではの歌だと思うので,ここに残します. フィルムグレイン 青井力 復習に囚われている僕だから【こくご一上】杖にし生きる 空にしたガラス瓶またかしげては少年は飲むラムネ色の空 花笑んだあなたの顔に辞書を引く笑むには咲くの意味があること 耳隴(じろう)でもきこえるだろう群れの中そのワイシャツは伸びやかに揺れ 夕焼けに受け入れられた君の瞳(め)にカメラをのぞく僕がいること マフラーをまいた少女の黒髪はまろんでここに青春はある 二日後にまた来た叔父が「生前のオヤジは、」という僕は生なに? まだ僕を好きな気がする徒夢(あだゆめ)は同じ場面でいつも途切れる 花びらがぴたり貼りつくアスファルト枝垂れ桜の遺影と憶う 狼の遠吠えは我が身を誇るものかそれとも悲しむものか また君と年が離れる。同い年だった頃の記憶を胸に 車椅子冷えた夜長に佇んで蝉と一緒に死ねばよかった せまり来る天体のごと舞い降りる雪の余韻を耳奥に聞く 春がまた記憶の君の角だけをけずり過ぎゆくお元気ですか 二種類の若いスーツが交差する終わりと始まり三月一日 あぁせまいひくい苦しい多い。ねぇ東京みんな酸素足りてる? ださくなるまで会えないしかっこいい今もう少しあなたと居たい 浴室の明かりを少し暗くしてソプラノサックス目を閉じてきく 雨音が天使を通すその隙にフードをかぶりゴミ捨てに行く 一刹那(いっせつな)なだれ込むそのまばゆさに初めて朝に満天という 哀傷を越え残るのは、俺の球筋懐かしむアイツの言葉 電線が射抜く桜の花たちは瞬きしても流星だった 自分色に相手を染めておそろいの唯一無二だねドレスペイント 窓につくフィルムグレイン天然のレコードノイズ世界よ眠れ この星で生きていくことへの主張全ての青を髪に溶かして ## Publication Information - [あおい(青井力)](https://paragraph.com/@0x032f017e2d6b3472db3b21724896a2aafe2b84d4/): Publication homepage - [All Posts](https://paragraph.com/@0x032f017e2d6b3472db3b21724896a2aafe2b84d4/): More posts from this publication - [RSS Feed](https://api.paragraph.com/blogs/rss/@0x032f017e2d6b3472db3b21724896a2aafe2b84d4): Subscribe to updates - [Twitter](https://twitter.com/blue_tanka): Follow on Twitter