# 幸せに働くための5つの事実 **Published by:** [Science0fCareer](https://paragraph.com/@science0fcareer/) **Published on:** 2022-12-11 **URL:** https://paragraph.com/@science0fcareer/5 ## Content 「はたらく人の幸せに関する調査 結果報告書」(2020)という、パーソル総合研究所と慶應義塾大学の前野隆司教授の共同研究プロジェクトの報告書を読みました。この報告書では、大きく分けて「はたらく個人が参考になるデータ」と「企業側が参考になるデータ」が公開されていますが、前者について紹介します。例えば、 仕事で幸せを感じるためには、"仕事で幸せを感じることは大切だ" と思うことが重要 のような分析結果が得られています。"信じる者は救われる" のようにも聞こえますが、もちろん宗教ではなく、統計的なデータから導き出されています。4,634人のデータから導出この研究では、全国の就業者4,634人に対し、インターネットによるアンケート調査を行いました。その結果を定量分析し、はたらく人の「幸せの7因子」と「不幸せの7因子」を導き出したということです。 ちなみに、「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」という診断ツールが無料公開されていますが、この研究の結果をベースに開発されたツールです。n=4,634のデータをもとにしているので、信頼度は高めなのかなと思います。そもそも、幸福度の主要な研究はこれまで海外で行われていることが多いのですが、この診断ツールは日本のデータをもとにして開発されたということで、より我々にフィットしていると言えるでしょう。 私の診断結果はこちら で、この研究からわかったことをつらつら書いていこうと思います。そもそもなぜ ”幸せ” と ”不幸せ” を分けて評価するのか「幸せの7因子」と「不幸せの7因子」を導き出したと書きましたが、そもそも、“幸せではない=不幸せ” なのでは?と思いませんか? 私は思いました。ただ、この研究では幸せ実感が高いほど不幸せ実感が低い傾向があるが、どちらも高い、または低い人も一定数存在する。という結果が得られたようです。つまり、幸せ因子と不幸せ因子は別であるということです。ある部分で幸せを感じていても、別の部分で不幸せも同時に感じてしまう。要するに、幸せになるためには、幸せ因子を高めるだけではダメで、不幸せ因子を低下させる必要もあるということがわかったようです。その幸せ因子/不幸せ因子はそれぞれ7個ずつあります。パーソル総合研究所・ 慶應義塾大学前野隆司研究室 「はたらく人の幸せに関する調査」ここから結果ですが、この調査によって見えてきた事実はたくさんあります。正直、そのそれぞれを1つの記事としてご紹介したいくらい興味深い内容なのですが、ここではその中から5つに絞って紹介したいと思います。正社員より、フリーランスや自営業の方が、幸せUP雇用形態別にみると、「自由業(フリーランス)」「自営業」のはたらく幸せ実感が高く、「正社員」が低い傾向。パーソル総合研究所・ 慶應義塾大学前野隆司研究室 「はたらく人の幸せに関する調査」これは想像通りでしょうか。フリーランスや自営業の方は自分の意思で自由に働くことができるので、幸福度は高くなりそうですね。ただ、幸せになるためにフリーランスや自営業になりたいと思っても、食べていけるかという経済的な問題もありますが。年収が上がるにつれ、幸せUP、不幸せDOWN個人年収別にみると、500万円以上で、年収が上がるにつれ、幸せ実感が高まり不幸せ実感が低下する傾向があった。パーソル総合研究所・ 慶應義塾大学前野隆司研究室 「はたらく人の幸せに関する調査」これについてはやや違和感です。別研究では、約800万円を境に幸福度は上がらないというデータもあり、この結果をどう見れば良いか悩みます。 想像するに、グラフの点線で囲われている「1,000万円以上の不幸せ実感」が鍵かもしれません。1,000万円以上の金額になると、幸せ実感が伸びる一方で、不幸せ実感も伸びてしまい、全体として幸福度は高まらないということなのかもしれません。 想像の域を出ないので、妄想はこのあたりにしておきます。残業時間が長くなるほど、幸せDOWN、不幸せUP残業時間別にみると、残業時間が長くなるほど、幸せ実感は低下し、不幸せ実感が高まる傾向。「20~40時間未満」で、わずかに揺り戻しがみられる。パーソル総合研究所・ 慶應義塾大学前野隆司研究室 「はたらく人の幸せに関する調査」因子別にみてみると、残業時間20-40時間で幸せ因子の「役割認識」「自己裁量」「自己成長」がピークになるそうです。つまり、残業は100%悪ではなく、適度な残業は幸せにつながるということです。”適度なお酒は体に良い” みたいな感じですね。 ただ、「リフレッシュ」因子はずっと低下し続けるようなので、リフレッシュ因子を強く感じる方は、ゼロor少なめにセーブすべきかもしれません。周囲と比べている人ほど、不幸せUP自分の仕事ぶりを周囲を比べている人ほど、はたらく不幸せ実感を強く感じている。パーソル総合研究所・ 慶應義塾大学前野隆司研究室 「はたらく人の幸せに関する調査」幸せ実感に変化がない一方、不幸せ実感がキレイに上昇しています。自分と周りを比べても幸せにはなれず、不幸せが増加するだけなんですね。 比べている人は、若手や、管理職意向、残業時間、上司や同僚とのコミュニケーション頻度が高い傾向があるようです。「若手」は変えられない要素なので、それ以外の3つを見ると、”不満”としてよく聞きそうな内容ですね。「なんで同僚のあいつが課長になるんだよ」とか、「残業させておいて何でいつも先に帰るんだよ」とか。比べると不満が募りやすいということなのでしょう。ただ、最後の「上司や同僚とのコミュニケーション頻度が高い」だけ、若干違和感がありました。「コミュニケーションがとれない」という悩みをよく聞くこともあり、コミュニケーションは多くとった方が良いと思っていましたが、この結果はコミュニケーション頻度が高いと、自分と周りを比べてしまい、不幸せ実感が増してしまうというものでした。仕事を進める上でコミュニケーションが必要ではあると思いますが、多すぎると幸福度に影響が出るようですね。「幸せを感じることは大事だ」と思っている人ほど、幸せUP、不幸せDOWN「はたらくことを通して幸せを感じることは大事だ」と思っている人は、はたらくことを通して幸せを感じており、不幸せを感じていない傾向がある。パーソル総合研究所・ 慶應義塾大学前野隆司研究室 「はたらく人の幸せに関する調査」綺麗な右肩上がり/右肩下がりのグラフですね。幸せになるためには、明らかに「はたらくことを通して幸せを感じることは大事だ」と信じることが重要なんですね。 まあ、ここまで読んでいただいた皆さんであれば、「はたらくことを通して幸せを感じることは大事だ」と信じている人が多いのではないかなと想像します。興味ない方はここまでは読んでいないと思いますので。多少の興味で何とかここまで読んでいただけた方も、これまで紹介した研究結果を見ると、少しは信じる方に気持ちが傾いたのではないかなと想像します。まとめということで、この研究により様々な知見が得られてますが、まとめると、フリーランスor自営業になり、できるだけ年収をあげ、残業は20 ~40 時間以下で、周囲とは比べずに、幸せを感じることは大事だと信じて働く と幸せになれる(可能性がある)ということです。 もちろん、人それぞれ価値軸は異なりますので、こうすれば絶対に幸せになれるということではありませんが、統計的(n=4,634)に幸せになれる可能性があるということですので、参考にしない手はないかなと思います。 個人的には、年収だけは私の知識と異なるのでちょっと気になりますが、その他に関してはとても納得でした。 なお、幸せになりたい方は、冒頭で紹介した「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」をまず受けてみると良いのではないかと思います。無料で5-7分ほどで診断できます。 私も先日受けまして、結果の分析まで終わったので、今後は幸せになるための行動戦略を立てていこうと思っています。 私の診断結果はこちら ## Publication Information - [Science0fCareer](https://paragraph.com/@science0fcareer/): Publication homepage - [All Posts](https://paragraph.com/@science0fcareer/): More posts from this publication - [RSS Feed](https://api.paragraph.com/blogs/rss/@science0fcareer): Subscribe to updates