# 診療報酬改定で高齢者入院医療はどう変わる? > クリニック経営者・地域連携担当者が押さえておきたい7つの視点 **Published by:** [Small Medicine](https://paragraph.com/@smaller/) **Published on:** 2025-06-14 **Categories:** acc, ai **URL:** https://paragraph.com/@smaller/mhlw20250613-1 ## Content 2024年度(令和6年度)の診療報酬改定は、高齢化と入院需要の急増をにらみ 「軽・中等症高齢者の救急受入れ強化」 と 「早期在宅復帰・アウトカム重視」 を二本柱に制度設計が刷新されました。クリニックが地域医療のハブとして機能するには、病棟区分の再編成から在宅復帰支援まで、改定の全貌を俯瞰しておくことが不可欠です。 【音声解説】診療報酬改定で高齢者入院医療はどう変わる?|Dr. bycomet2024年度(令和6年度)の診療報酬改定は、高齢化と入院需要の急増をにらみ 「軽・中等症高齢者の救急受入れ強化」 と 「早期在宅復帰・アウトカム重視」 を二本柱に制度設計が刷新されました。クリニックが地域医療のハブとして機能するには、病棟区分の再編成から在宅復帰支援まで、改定の全貌を俯瞰しておくことが不可欠です。 厚生労働省 ...https://note.com はじめに2024年度(令和6年度)の診療報酬改定は、高齢化と入院需要の急増をにらみ 「軽・中等症高齢者の救急受入れ強化」 と 「早期在宅復帰・アウトカム重視」 を二本柱に制度設計が刷新されました。 クリニックが地域医療のハブとして機能するには、病棟区分の再編成から在宅復帰支援まで、改定の全貌を俯瞰しておくことが不可欠です。 令和6年度以降を見据えた高齢者入院医療・診療報酬改定の要点1. 高齢化と入院需要の現状75歳以上が入院患者の過半数(57.2%)を占め、85歳以上は人口増に伴い実数ベースで依然増加しているため、急性期から慢性期までシームレスな受け皿づくりが急務です。終末期の疾患軌道は〈がん〉〈臓器不全〉〈認知症・老衰〉の3モデルに整理され、急激な増悪や感染症が医療需要ピークとなるタイミングと位置づけられています。2. 地域包括ケア/医療病棟の再編・新設3. 療養病棟入院基本料の見直し中心静脈栄養・経腸栄養の評価を細分化し、CVカテ終了後7日間は元の医療区分を算定可。経腸栄養管理加算(300点/日・上限7日)を新設し、NST人員・嚥下評価体制を必須化。20対1看護配置へ一本化、酸素療法・頻回血糖測定などの医療区分をきめ細かく再定義し、入院料2の経過措置率を段階的に引き下げ。4. 回復期リハビリテーション病棟リハビリ実績指数の分布と下限値(入院料1=40以上、同5=20以上など)を提示し、FIM改善率や自宅退院率7割以上をアウトカムとして評価。5. 入退院支援・多職種連携の診療報酬評価入退院支援加算、地域連携診療計画加算、退院前訪問指導等を組み合わせ、在宅⇆病院間の情報連携を可視化。かかりつけ医機能報告制度により地域で「後方支援病床」を議論し、急変時でも切れ目なく受け入れられる体制整備を図る。6. ACP・救急搬送時の意思決定支援急性期〜慢性期病院には「救急外来でもACPの有無と治療ゴールを即確認」することを推奨。消防職員にはDNAR確認時の対応手順整備と医療・福祉スタッフ連携強化を要請。下り搬送促進加算を創設し、地域包括医療病棟との連携で二次救急の“滞留解消”を目指す。7. 入院期間延長因子の可視化(例:心不全)年齢上昇、NYHAⅢ/Ⅳ、肺炎合併、低Na血症などが在院日数延長と有意に関連(オッズ比1.03〜1.11)。病棟マネジメントで重点把握すべき因子。 令和6年度改定は 「軽・中等症高齢者の救急受け入れ強化」 と 「早期在宅復帰・アウトカム重視」 を軸に、病棟機能・報酬体系・連携加算を再設計しました。 クリニックとしては (1) 地域包括医療/ケア病棟との退院支援ルート確認、 (2) ACP情報の平時共有、 (3) 入退院支援加算等を活用した多職種連携の質的向上、を早急に点検・整備しておくと実務に直結します。 クリニック経営者・地域連携担当者が押さえておきたい7つの視点以下、7つのキーポイントを整理します。1.高齢入院患者の急増 ― 需要ピークは“感染増悪”75歳以上が入院患者の 57.2% を占め、85歳以上の実数も伸び続けています。終末期は〈がん〉〈臓器不全〉〈認知症・老衰〉の3モデルで語られ、感染症や急性増悪が最も医療ニーズを押し上げるタイミングです。院内準備感染症対応の即応体制 急変時の在宅⇆病院搬送フロー ACP(人生会議)情報の事前共有 ――の3点セットを標準化しておくと急増する高齢救急に備えられます。2.地域包括ケア病棟の再編と「地域包括医療病棟」の誕生クリニックがすべきこと地域包括医療病棟との退院支援ルートを具体的に決め、診療情報提供書様式を合わせるADL維持率や自宅退院率のモニタリング方法を共通化する3.療養病棟:20対1看護へ一本化と栄養管理の再定義看護配置は 20対1 に一本化し、医療区分も酸素療法・頻回血糖測定などを細分化。経腸栄養管理加算(300点/日・上限7日)新設。NST担当者配置と嚥下評価体制が必須に。抑えておくポイント総合栄養評価(SGA)+嚥下スクリーニングを入院初期プロトコルに組込むリハ科・栄養科・歯科連携を示す ICT(多職種カンファ)記録が査定対策▼SGA(Subjective Global Assessment)とは 入院・外来を問わず短時間で患者の栄養状態を主観的に全体評価するための臨床ツールです。体重変化・摂取量・消化器症状などの病歴と、皮下脂肪・筋肉量・浮腫などの身体診察所見を組み合わせ、**A(栄養良好)/B(中等度低栄養)/C(重度低栄養)**の3段階に分類します。(health.qld.gov.au, verywellhealth.com)1. 評価項目(原法)結果の読み方A:正常~軽度リスク(栄養介入不要または経過観察)B:中等度低栄養(経口補助・食事強化・リハ栄養など介入が望ましい)C:重度低栄養(経腸・静脈栄養や積極的な栄養治療が必要)2. 手順と所要時間問診(約3分):過去の体重・食事・症状・ADLを聞き取り身体診察(約2–3分):視触診で脂肪・筋量・浮腫をチェック総合判断(1分未満):病歴+身体所見を統合しA/B/Cに決定 → 計5-7分で完結し、ベッドサイドや外来で反復使用しやすいのが利点です。(health.qld.gov.au)3. 臨床での活用シーン回復期~慢性期病棟・地域包括ケア病棟:入院48 h以内の初回評価、週次カンファで再評価外来/訪問診療:高齢・慢性疾患患者の定期モニタリングとして四半期ごとに実施がん・腎不全・慢性心不全など、低栄養が転帰に直結する疾患群で推奨される評価法(verywellhealth.com)4. SGA関連ツールPG-SGA(Patient-Generated SGA)患者自身が症状・摂取状況を記入し、医療者が所見を補完。点数化で介入優先度を提示 がん・高度代謝ストレス疾患(cosa.org.au)MIS(Malnutrition Inflammation Score)SGAを発展させ、炎症マーカーなどを加味 透析患者 (pdfs.semanticscholar.org)5. 長所と限界長所 - 検査機器・採血を要さず低コスト- 迅速・簡便で再現性が高い- 予後(再入院・死亡)とも相関 限界・注意 - 判定が評価者の熟練度に左右される- 転帰予測力は客観指標(アルブミン、CRP 等)と併用が望ましい- 浮腫・腹水が強い場合は体重変化の解釈に注意まとめSGAは、「病歴5+身体3」の計8要素を元に栄養状態をA/B/Cで即時判定するベッドサイド標準ツールです。令和6年度改定でも経腸栄養管理加算の前提書類として活用が推奨されており、クリニック—病棟間で共通フォーマット化すれば多職種連携や加算取得の効率化に役立ちます。 4.回復期リハ病棟:FIM改善と自宅退院率が決め手リハビリ実績指数の下限を 入院料1=40以上、入院料5=20以上 に設定。FIM改善率と自宅退院率7割が評価指標。クリニック側は 「退院前訪問指導→家屋評価→環境調整」 の一連を、病棟と共同で最速7日で実施するフローを整えると在宅復帰率の底上げに直結します。5.入退院支援・情報連携加算の強化入退院支援加算、地域連携診療計画加算、退院前訪問指導の組み合わせで “情報可視化” を促進。かかりつけ医機能報告制度により、地域で「後方支援病床」の役割分担を明確化。6.ACP(人生会議)と救急外来での意思決定支援救急外来で “ACP有無+治療ゴール” を即確認する体制が推奨。消防(救急隊)は DNAR 確認手順を整備し、医療・福祉と連携するよう要請。下り搬送促進加算 が創設され、地域包括医療病棟へのシームレス搬送に財政的インセンティブ。7.在院日数を延長させる心不全“危険因子”を見逃さない心不全では 高齢・NYHAⅢ/Ⅳ・肺炎合併・低Na血症 などが在院延長に有意関連。クリニックのアクション退院時点での Na 値・肺炎既往をモニタリングし、フォローアップ外来や訪問の頻度を調整再入院リスクが高い患者には、地域包括ケア病棟のレスパイト利用を提案まとめ ― 今、クリニックが動く3つのステップ連携ルートの見直し:地域包括医療/ケア病棟と退院支援フローを再設計し、日常診療から共有カルテを運用ACP情報の整備:外来・在宅での ACP 聞き取りを電子化し、救急搬送先と即時共有できる仕組みを構築多職種カンファの質向上:リハ・栄養・口腔の記録を一元管理し、入退院支援加算の要件をクリア診療報酬改定は「制度対応=コスト増」と敬遠されがちですが、今回のポイントは “病棟―外来―在宅” を縦断するアウトカム連動型 です。クリニックが積極的にハブ役を担うほど、地域包括ケアの質が向上し、結果的に自院の機能強化にもつながります。 改定を“チャンス”に変え、地域を守る医療体制づくりを進めましょう。 クリニックが担う“地域包括ケア連携”ワークフロー外来・在宅 ▼(①ハイリスク抽出・ACP記録) 救急要請・搬送 ▼(②ACP共有・適切な病棟選定) 入院初期(0-48h) ▼(③多職種合同評価・治療計画) 入院中フォロー ▼(④進捗カンファ・在宅準備) 退院前(-7〜-1d) ▼(⑤家屋評価・薬剤調整) 退院直後(0-7d) ▼(⑥早期フォローアップ) 在宅/外来長期管理 └──▶ 再入院リスク再評価→①へループ ステージ別タスクと担当チェックリスト(運用・監査用)活用ヒント未チェック項目はスタッフ担当者と期限を明確化して “次回カンファで必ず報告” をルール化。チェックリストを Google フォーム化→集計ダッシュボード自動更新にすると、指標達成度が一目でわかり改善サイクルを回しやすくなります。まとめこのワークフローとチェックリストを運用することで、診療報酬適合(加算査定リスク低減)在宅復帰率・再入院率などアウトカム向上地域包括医療病棟との連携強化を同時に達成できます。クリニックの日々の PDCA に組み込み、令和6年度改定を “経営とケア両面のチャンス” に変えていきましょう。 文献厚生労働省. 令和7年度第3回入院・外来医療等の調査・評価分科会.(令和7年6月13日)令和7年度第3回入院・外来医療等の調査・評価分科会 議事次第このホームページを、英語・中国語・韓国語へ機械的に自動翻訳します。以下の内容をご理解のうえ、ご利用いただきますようお願いします。https://www.mhlw.go.jp ※この記事はAI共創型コンテンツです。 ■ AI 🤖 ChatGPT Operator ■ 編集長 Dr. bycomet 医師。2007年よりブログ・ツイッターでの情報発信を開始。2015年「地域医療ジャーナル」(有料会員数10,886人月)を創刊、2018年オンラインコミュニティ「地域医療編集室」(登録会員数40人)を設立。2022年オンラインプラットフォーム「小さな医療」(登録会員数120人)を運営し、エビデンスに基づく地域医療の実践と情報提供を続けています。 ■ Discord 小さな医療 https://discord.gg/vydFuejnqG ■ NFTSmall PASSSmall PASS - NFT (Digital Object): Small Medicine PASShttps://app.manifold.xyz ## Publication Information - [Small Medicine](https://paragraph.com/@smaller/): Publication homepage - [All Posts](https://paragraph.com/@smaller/): More posts from this publication - [RSS Feed](https://api.paragraph.com/blogs/rss/@smaller): Subscribe to updates - [Twitter](https://twitter.com/bycomet): Follow on Twitter ## Optional - [Collect as NFT](https://paragraph.com/@smaller/mhlw20250613-1): Support the author by collecting this post - [View Collectors](https://paragraph.com/@smaller/mhlw20250613-1/collectors): See who has collected this post