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とある大学生から卒論「暗号資産業界を取り巻く環境変化と未来」に関する質問に回答した件(+おまけ)

あけまして、おめでとうございます。今年初めての記事を書きました。年末年始、自宅周辺はみなさん田舎に帰って一段と静かになり、外部からの連絡がパッタリと止んで、自然と仕事へ向かう時間が少なくなっていく時期でありました。そんな時は積み上がっていた本を片っ端から読み込んだり、写真を撮りに出かけたり、ぼやっとモヤモヤごとを考えていたりしました。

さて先日TwitterのDMにて、下記のようなメッセージをいただきました。

お忙しいところ、突然のご連絡申し訳ございません。 現在、「暗号資産業界を取り巻く環境変化と未来」という題で卒業論文を執筆しています。そこで、暗号資産業界に詳しい方に簡単なアンケートを取りたいと考えているため、ご連絡差し上げた次第です。 もしよろしければ、2問ほどアンケートに答えていただけたら幸いです。 何卒よろしくお願いいたします。

ご連絡ありがとうございます。 アンケートは以下2点になります。 ①暗号資産業界は今後発展していくかどうか (簡単な理由も添えていただけると大変助かります。) ②もし発展していくとしたら、どのような環境整備(法整備など)が必要になると思うか

お答えいただける部分だけでも問題ございませんので、よろしくお願いいたします。

このご質問について、私なりに書いてみたことをBlogに記載してみようと思いました。

photography by caicaikiki
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①暗号資産業界は今後発展していくかどうか (簡単な理由も添えていただけると大変助かります。)

>発展していくと考えます。 2009年のBitcoinの論文が発表された1つの背景に2007,8年のリーマンショック事件があります。事件の背景には既存金融システムの一部のエリートの人々の強欲による意図的な営みがありました。その強欲ぶりに怒りを覚えた暗号学者周辺から出てきたのがサトシナカモトでした。誰なのか正体はわかっていませんが、彼のそのような怒りからの思想と論文に共鳴した暗号周りのエンジニアが協力し、作り上げたのがビットコインです。もう10年以上24時間365日動き続けているそのシステムを実際にみることで、多くの人がサトシの思想およびその堅牢なシステムに魅了され、ビットコインのコミュニティへ参加しています。昨今ムーブメントとして取り上げられているクリプト・ブロックチェーン技術を背景とした「Web3」はその発展系であると考えられます。まだ既存金融システムの規模の比べると大変小さな世界ですが、上記のようなロマンに魅せられた人たちが参入し、利用し、発展していく世界は見えております。

photography by caicaikiki
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②もし発展していくとしたら、どのような環境整備(法整備など)が必要になると思うか

>根本的に国としてクリプト・ブロックチェーン関連にルールを定めたいという思惑は、既存金融システムに支えられている又は、利用し発展してしてきたこの世界を守っていきたいという大きな意図から理解ができます。国も既存金融システム側であると言えると思います。その既存金融システム側とクリプト側は、最終的には(我々が全て死んだ後の世界の可能性もあるくらい先の話)戦いになると考えております。ネットワークを介して価値のやりとりができるビットコインおよびクリプトは、既存金融システムだけでなく国そのものの概念を崩す可能性があるからです。長期的な視点で国側でのルール作りをしている人たちは、その可能性があると考えていると思っております。そう考えると、ブロックチェーン技術を用いた中央銀行が発行するコインといわれているCBDC(Central Bank Digital Currency)は、クリプトと大きく対立するだろう1つのサービスだと考えます。クリプトの規模が大きくなる前に、クリプトと同じような機能を持つCBDCなど国側から発行され利用が進むことで、一般国民・一般市民の支持を集め、クリプトを滅ぼす方向へ向かう可能性があると思われます。私自身、クリプト・ブロックチェーン産業育成の文脈でロビー活動していますが、その点まで考慮して考えると、法律上強制的な拘束権を持つ国が法整備していく行き着く先はどのような世界なのか、暗澹たる思いになることもあります。さてどちらの世界が市民にとって良き世界なのか、我々は考え続けなければならないと思っております。

さて、読者でしたらどんな回答をされるでしょうか?

photography by caicaikiki
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(おまけ、そして記録用として)

2023年1月13日に公開された、幻冬舎あたらしい経済の企画『web3の未来は? 暗号資産/ブロックチェーン業界を牽引する80人の「2023年の展望」』で意見を掲載していただきました。

https://www.neweconomy.jp/posts/287916/2

私が書いた文書を記載しておきます。


昨年はWeb3元年であったが、今年は暗号資産の価格的にはBTCの半減期による盛り返しも考えられるものの、世界的には、海外での大規模なリストラや事業縮小なども含め低迷が継続する、まさに冬の時代が予感される。そのような中でも春に向けての仕込みをしっかり行うことが重要な一年になるであろう。

一方、日本では遅れてのWeb3ブームが始まっている。昨年始まった自民党Web3PTでの政策検討や各省庁、経団連等の経済団体の取り組みに後押しされる形で、日本国内では、海外状況と暗号資産価格の低迷はよそに、今年はさらなるWeb3の盛り上がりが期待される。

特に大企業の旺盛な興味がWeb3業界の表に出てくる可能性がある。クリプト・ブロックチェーン業界では過去何度も繰り返しブームが起こっているが、政府および産業界が強く後押しをしてくれていることは今回が初めてである。この大波を業界、Web3企業がうまく乗りこなせるか、またはその大波に飲まれて藻屑になるか、今年が勝負になるであろう。

過去のブロックチェーン業界と比べると、日本の現状は圧倒的に参加人数も増え、暗号資産だけでなくWeb3のサービスでも多くのスタートアップが誕生しており、長年この業界を見てきたものとしては大変心強い状況にある。

特に今の30代前後の世代(暗号資産周りの40代を第一世代というと、第2世代)への期待は非常に高く、活躍が期待されている。第1世代は活動を辞めたわけではないが、第1世代が第2世代を後押しをしていく立場になり、第2世代が中心に新たなサービスを日本から展開していくことになるであろう。

当社の専門領域である政策提言・ロビー活動においても、第1世代として第2世代が活躍できる環境作りで貢献していきたいと考えている(今後は一緒にロビー活動等をして頂ける第2世代の育成も行っていく予定です)。 今年も皆さんのご活躍を陰ながら応援しております。


2023年1月18日 樋田 桂一

最後にに断っておきます。このBlog記事は、現在私樋田が所属する団体および組織とは無関係であります。私個人としての文書であります。