今年5月に満を辞して日本を発ち、NYCでの1ヶ月半と、ETHBarcelona、ETHCC、ETHGlobal Parisという怒涛の3週間を終えて、今はパリ郊外の屋根裏部屋でこれを書いています。
大学4年生、周りが次々と内定を得て就活を終えていく中、休学をして、留学でもなく仕事もでもなく自費で海外に長期滞在してクリプトカンファレンスを巡ることにした私の決断が自分にとって本当に正しいのか、ちゃんと進みたかった方へ進めているのか、ずっと焦りながら不安になりながらこの2ヶ月を過ごしてきましたが、これらを経験したからこそ出てくる言葉があって、それが自分の中ですごく大事な進歩だと今ようやく信じられるし、それがこの旅の理由になって、今ここにいる自分を肯定できるので、このような形で言語化して残しておきたいと思いました。
こんな自由で大胆な旅は、両親や友人の理解と応援のある非常に恵まれた環境に居させていただいているからこそ実現した稀有な体験だと思いますので、参考になるかはさておき、楽しく読んでいただけたら幸いです。
(少し長いので、時間のない方は最後から読んでいただきたいです。)
本編の前に恐縮ですが、この記事をmintして私の旅をサポートしていただけたら大変ありがたく思います。
クリプトについてなんとなく興味を持ち始めたのが2021年冬頃。ご縁がありFracton Venturesに入社したのが昨年の2月でした。MetaTokyoやインキュベーション業務等に携わり、様々な経験をさせていただきながら、クリプト、特にDAOについて多くのことを学びました。
昨年末にFractonを離れたあと、今年2月に参加したETH Denverで、「ここにいる人たちともっと議論したり、何かを作ったりしたい」「ここのコミュニティにもっと入り込んでいきたい」という強い思いが生まれ、休学を決意しました。
現在の活動としては、今年3月にGreenPill Japanを立ち上げ、Public Goodsにフォーカスして情報収集やネットワーキングをしながら、次のステップを模索しています。
休学期間中に、何か数年単位で取り組みたいものが見つからなかったら、諦めて就活をして就職する、という条件を自分に課し、「少しでも何かが得られる可能性が高い場所に行く」というモチベーションで、日常会話もままならないほどの英語力でNYCのローカルのミートアップに参加し続けたり、カンファレンス期間に様々なイベントに参加し続けました。
日本にいるとどうしても、比較して卑屈になるようなことがあったり、自分の道を信じるのが難しかったり、見失ったりしてしまうことが多々ありましたが、日本をひとりで飛び出して様々なイベントに参加し、尊敬する方々のセッションを聞いて、お話しして、言葉が全て理解できなくても、自然と前のめりになってしまうような、わくわくする瞬間が何度もあって、その瞬間を繰り返し体験する中で、自分の美学の純度が増していくような感覚があります。
自分の尊敬する人たちと同じ未来を信じていると実感できるこの場所が大好きです。
Allo ProtocolやPublic Goods Networkの発表だったり、GivethやLensがQuadratic Fundingを採用したり、最近特にPublic Goods周辺のエキサイティングなアップデートが多く、今後どう発展していくのか、私はどのように関わっていけるのか、非常にわくわくしています。
一方、もっと深い話をして、もっと多くのことを聞いて学んで、もっと自分のことを知ってもらって面白いと思ってもらいたいと思うのに、思うようにコミュニケーションが取れないことが非常に悔しくもありました。それは言語の壁もありますが、本当に問題なのは私がまだこの領域について全然考え抜けてないことだと思います。英語が出てこないときは、意外と日本語でも話したいことがまとまっていないことが多いので、たくさん考え抜いて自分の考えを言語化できるようにしていつでも話せるようにすることが重要だと痛感しています。

DAO TOKYOをきっかけに仲良くなった、KORISのファウンダーのChelseaが数ヶ月家を空けるからそのあいだ住んでいいよと言ってくれたので、お言葉に甘えてお借りしていました。
KORISとは、ブランド企業が様々なSNS上のコンテンツに対して、クリエイターに直接ダイナミックな支払いを可能にするツールです。Superfluidのようなストリーミングを使用して、インフルエンサーマーケティングを拡張し、自動化します。現在シードラウンド調達中なので、興味がある投資家の方は私にご連絡ください。ピッチデックをお渡しし、KORISチームとお繋ぎさせていただきます。
5/18 Kismet Summer Kickoff
5/22 Global Pizza Party 2023 — PizzaDAO NYC
5/23 Securing the Bag: SheFi x USV, GreenPill NYC Meetup
6/1 BBS.NYC 2023
6/6 GreenPill NYC Meetup
6/9 $PEPE FEST NYC
6/11 Solana Hacker House
6/14 Meetup w/ Network Goods crew at Protocol Labs
6/20 Funding Public Goods (NEAR NYC x Gitcoin)
6/27 GreenPill NYC Meetup

GreenPill NYC Meetupは、私が滞在している間に開催された3回全てに参加しました。GreenPill Japanのイベントのために作成したGreenPillを持っていって、みんなで摂取しました(お菓子です)。GreenPill NYCを立ち上げたGitcoinのLucianoとは以前デンバーと東京でお会いしていて、他の参加者に私のことを紹介してくれたので、皆と交流を深めることができました。Lucianoは、ミートアップ以外でも遊びに連れて行ってくれて、ニューヨークの思い出がたくさんできました。
Network Goodsのミートアップは、図らずもProtocol Labsチームの内輪のご飯会に紛れ込んでしまった形で、HypercertsのCarlをはじめ、David、Evanらとお話しすることができました。今後のFunding the Commonsの話やHypercertsの話をしたり、GreenPill Japanの活動について聞いていただいたりしました。Funding the Commonsの日本開催が非常に楽しみです。
イベントでは、ネイティブ同士の会話は聞き取るのが非常に困難な上に、盛り上がってくるとみんなとても早口になるので、帰りの地下鉄で一緒になった人にこっそり何の話で盛り上がっていたのかを聞いてキャッチアップしていました。
イベント情報は、主にEmpire DAO のTelegramグループで収集していました。

カンファレンス以外でもこうして尊敬する方々とお会いしてゆっくりお話しできる機会があったのはさすがニューヨークだと感じましたが、イベント以外でアポをとって人に会う機会を積極的に作ることが難しかったり、以前からの知り合いは他の国に滞在中の方も多かったりして、ニューヨークで会いたい人に会いきれたかというと、その点は頑張りきれなかったかなと反省が残っています。

ETHBarcelonaは、Doingudのチームが主催するEthereumのカンファレンスで、今年はSolarpunk/Lunarpunkがテーマでした。規模は小さめで、参加者層はビルダーが多く、VCにはほぼ出会いませんでした。
参加したイベント、ミートアップ
7/5 ETHBarcelona, Universal Impact Pool Party
7/6 ETHBarcelona, Not your bikini not your ETH
7/7 ETHBarcelona
サイドイベントはあまり多くなく、日中は皆メイン会場にいるので、私も基本そこにいて、夜は、Manu率いるBlockraversの皆と踊って過ごしていました。

Solar Stageでは、Public Goodsや、ReFiなどのImpact文脈のセッション、Lunar Stageではzkなどのプライバシー文脈のセッションが多く、私はだいたいSolar Stageにいました。
他にも、様々なワークショップが開催されていました。Bankless Academyのワークショップでは、自身のアーキタイプを定義し、同じタイプを選んだ人たちで集まって話をしました。私はRegenを選び、ReFi DAO, General Magic, Pairwiseなどの方々とお話ししました。
参加後にインタビューを受けたので、少し恥ずかしいですがこちらに貼ります。インタビューをしていただいたOrnellaとは、これを通じて非常に仲良くなり、Closing PartyでもBankless Academyの他のメンバーを紹介していただき、たくさんお話ししました。
https://twitter.com/BanklessAcademy/status/1679237331927150595
AirbnbをZeugh, Sky, Venとシェアして滞在したのも非常に良い経験でした。ETHBarcelonaの前日にバルセロナに着いたのですが、その日の夜、他の3人はスピーカーだけのディナーに呼ばれており、初日から私がアクセスできない場所に行っている3人を見て、私も早く追いつきたいという良い焦りが生まれました。
カンファレンスの期間はなかなか日中顔を合わせるタイミングがなかったので、もう少し多く時間を過ごしたかったなと思いましたが、その後のETHCCでも会うたび声をかけていただいたり、気にかけていただきました。
カンファレンスが終わって数日後に、Giveth Houseにも訪問しました。もう使わなくなったEthereumのマイニングマシンがたくさん置いてあったり、サウナがあったりと、楽しいお家でした。夜ご飯に一緒にラーメンを食べに行って、大好きなGivethチームと仲良くなれて嬉しかったです。

また、バルセロナの街が非常に素敵でした。バルセロナはスーパーブロック政策という政策を行なっており、道路の使い方が特徴的です。
スーパーブロック政策とは、都市の中で、自動車によって占められていた空間を減らし、その代わりに市民の生活空間を広げる計画です。これまで車道として使われていた空間の使い方を、その近隣住民のアイデアに委ねています。(参照:Forbes Japan)
コラボレーションの余白があり、近隣の人々が自らの手で公共の暮らしを楽しくできるようなデザインになっていることが美しいと思いました。こういうリアルの公共デザインもインスピレーションになります。

参加したイベント、ミートアップ
7/15 Funding the Commons
7/16 Funding the Commons, SheFi Summit, DAOCON
7/17 Schelling Point, Co:OPERATE Paris, GreenPill Meetup, ETHCC
7/18 Ethereum Protocol Fellowship WomEng Brunch, The Birth of a Network State, Co:OPERATE Paris, ETHCC
7/19 Schelling Point, Co:OPERATE Paris
7/20 Pragma Paris, ETHGlobal Paris Co-working Cafe, Impact Blockchain Conference
7/21 ETHGlobal Paris Hackathon
7/22 ETHGlobal Paris Hackathon
7/23 ETHGlobal Paris Hackathon

Funding the Commonsは、会場の美しい大学でPublic GoodsやImpact領域のトピックにどっぷりと浸かり、多くのインスピレーションを得ました。個人的に、「インパクトの測定方法」は、現在取り組むべき大きな課題のひとつとして関心を寄せています。この記事を書いている時点ではまだセッションを全て見返せていないので、後日内容をまとめたいと思っています。
SheFi Summitは、SheFiの初めての大きいカンファレンスで、非常に熱気がありました。他のイベントとハシゴしていたので数時間しか居れなかったのですが、丸一日居るべきだったと少し後悔するくらい素晴らしいカンファレンスでした。スピーカーとしても参加者としても、クリプト領域のトップで活躍する素晴らしい女性がたくさん集まっていて、Maggieが率いる女性コミュニティの強さを感じました。
今回のSchelling Pointは、ETH Denverのときのような大きなカンファレンス形式ではなく、家を借りてワークショップ形式で3日間行われました。同じようなテーマのイベントであるFunding the Commonsがカンファレンス形式なので、こちらはより密に双方向のコミュニケーションができる環境で、個人的には非常に良かったです。
Co:OPERATE Parisは、私にとってのメイン会場でした。Regenが集まって歓談していたり、ワークショップやセッションが行われていました。Regenスペースの方々は、その関心の方向性からか、インクルーシブなマインドで、拙い英語を拾って理解してくれようとする姿勢があたたかくて、非常に居心地が良いです。

関心の近い人たちはだいたい同じイベントをまわっているので、何度も顔を合わせる機会があり、「いつもの顔ぶれ」という感じで覚えてもらえたと思います。よく声をかけてもらえるので、「Hiromiは友達がたくさんいるね!」と、何人にも言われました。笑
カンファレンスに慣れて、また、英語でのコミュニケーションにも、(英語力はともかく)慣れてきたので、知り合いを見かけたらとりあえずHi! と声をかけてハグをするという流れを、心理的抵抗なしにできるようになりました。
ETHCC期間中は、NYCで家を貸してくれたChelseaとAirbnbをシェアして滞在し、クリプトの話以外にもNYCの話や恋話など、久しぶりにいろんな話ができました。

英語ができない、開発やデザインもできない、ハッカソン経験もない私がチームを組むには、良いアイディアを考えて、ひたすら声をかけ続けるしかないと思い、ETHGlobalのDiscordを中心にアイディアを投げ始めました。
何人かエンジニアの方に興味を持っていただいてお話ししたのですが、私のチームに入ってもらうことはできず、想像以上にチームビルディングに苦戦しました。
アイディアを相談した数人から良いアイディアだと言ってもらえたことで少し愛着が湧いてしまったので、そのアイディアを捨てて他のチームに入ることには消極的だったのですが、重い腰を上げて他のチームに話しかけ始めたとき、ひとり、Noelが私のアイディアに共感して、開発者ではないが一緒にチームを組みたいと言ってくれました。チームには私一人しかいなくて開発者がいないことも知った上で一緒にやりたいと言ってくれたことが非常に嬉しかったので、ふたりでできるところまでやってみようということで、一緒に取り組むことにしました。

ハッカソンで提案したプロダクト“noosphere”は、ユーザーがある特定のテーマに関する学習の中で役立ったお気に入りの「文献リスト」を作成して共有し、それを他のユーザーが「コレクト」することで、リスト作成者にレピュテーショントークンが配布されるというものです。
私自身、1年半前にクリプトという未知の新興領域の学習を始めて、体系的な学習方法もなく、どの情報を信じれば良いのかわからない状態での学習を振り返り、先人のトライアンドエラーを学び、質の高い情報により簡単にアクセスしたい、また、情報を隠し持ってそれを売ることよりも、オープンにした方が報われる世界の方が健全だと思い考案しました。
質の高い情報について。私たちは一般的に「正確で、有益で、信頼性のある」情報を「質の高い」情報とみなします。しかし、その情報が個々人にとって「有益」かどうかは、その人の状況や目標、価値観によって変わります。ここで言う「質の高い」情報とは、その情報を受け取る人が自己の理解を深め、自分自身を向上させるために使える情報であるという考えに基づいています。
自分のコレクトした記事は全て自分のプロフィールに表示され、オンチェーンアイデンティティを形成するため、質の高いリストを作った人が正当に評価されます(仮説)。
知識は公共財であるべきです。私は学ぶこと、そしてそのプロセスを通して人とつながることが大好きで、その知的好奇心が社会的に報われる世界を思い描いています。そして、私はこのプロダクトの先に、知的好奇心のネットワークが形成され、思い描くpluriverseが立ち現れるのではないかと思いました。
ハッカソンで開発者をチームに入れることができずに動くプロトタイプを作りきれなかったことが非常に悔しかった、また、もっとこのアイディアを実験し、探求し、どういう使われ方をするのか、どのようなネットワークが築かれるのか非常に興味があるので、この“noosphere”をちゃんと形にしたいという思いがあります。
もしこの「実験」に関心を持っていただけたら、ぜひお気軽にご連絡いただけるとありがたいです。特に、お手伝いいただけるエンジニアの方を探しております。
感想だけでも大歓迎です。
まだまだ勉強中ですが、お互い壁打ちしたり、議論したりできる仲間は常に募集中です。
Twitter: https://twitter.com/hrm_o25
Telegram: https://t.me/hrm_o25
旅の様子はInstagramにたくさんアップしているので、海外生活が気になる方はInstagramもチェックしてみてください。
Instagram: https://www.instagram.com/hrm_o25/
来月は、MetaFestとCrypto Commons Gatheringに参加します。よりディープなイベントだと思うので非常に楽しみです。
また、FundPGのTシャツも手売りしているので、もし直接お会いできる方で欲しい方はご連絡ください!
https://twitter.com/hrm_o25/status/1676515397934170112?s=20
長文、駄文で申し訳ありませんが、ここまで読んでいただき本当に感謝しております。
Twitterでシェアしていただけると大変喜びます。
また、この旅は全て自費で行っており、現在は仕事も全く受けていない状態でグローバルのクリプトコミュニティでのネットワーキングに全振りしております。もし、私の旅をサポートしていただける方がいらっしゃいましたら、この記事をmintしていただけると非常にありがたく思います。

