資産性みくじ2023のカラクリ解説

資産性みくじ2023について

資産性ミリオンアーサーのイベント「お年玉付き資産性みくじ2023」についてのエントリです。 2022年から2023年にかけて、「資産性みくじ2023」のイベントが開催されました。

https://shisansei.million-arthurs.com/?open=newyear_omikuji_2023

内容を時系列で振り返ってみると、

  • 未開封のくじが年末に販売される(12月26日)

  • 年が明けてから、くじを開封し運勢を占う(1月5日~)

  • くじ番号の当選番号の発表もある(1月6日~1月12日)

というお楽しみ要素がいっぱいのイベントでしたね。

「年賀はがき」のくじのように、当選番号の発表をお正月気分でゆったりと楽しんだ方も多いと思います。しかも当選番号が1桁ずつ公開されていくので、よりドキドキ感を味わえたことでしょう。

資産性みくじ2023のカラクリ

ところで、資産性みくじ2023には、あっと驚くような複数のカラクリが仕込んであったことが判明しています。 まず、当選番号は、あらかじめ知ることができました。 そして、運勢はランダムではなく、とある規則性に従っていました。 おまけに、なぜか当選番号が2桁公開された以降に「追加当選番号」が発表されました。 本エントリでは「あらかじめ計算できた当選くじ番号」と「決定されていた運勢」について解説し、加えて「追加当選番号」が発生した背景に迫ります。

あらかじめ計算できた当選くじ番号

以前のエントリにおいても解説したように、1月1日以降に当選くじ番号を計算で求めることができます。 対象となったブロックチェーンのトランザクションは下記の3つでした。

ここから求められる当選くじ番号は 2485, 2034, 1002 となります。(ここからまだ発展がありますが、後述します)

言うまでもなく、1月1日の時点でこの情報を知っていれば、マーケットの売買において、かなり有利となります。例えばマーケットの下記のURLを監視しておけば、2等以上のシールの出品を検知することができることになります。 https://nft.line.me/store/brand/30?size=6&meta=🆔:485,🆔:34,🆔:2,🍭シリーズ%3A-お年玉付き資産性みくじ-

以前に「謎解きゲーム」イベントを開催し、正解の先着順に「優先購入権」を付与したことがありましたね。この「資産性みくじ2023」も、おみくじの皮をかぶった謎解きゲームイベントだったのです。

決定されていた運勢

おみくじの開封がはじまり、SNSやマーケットなどに開封済みのシールが出回りはじめると、徐々に運勢の種類と分布が明らかになっていきました。下記のような運勢が存在することがわかっています。

  • 大吉

  • SK★MAX吉

これらの運勢も、実は計算で求めることができ、「シリアルナンバーを4で割った余り」で運勢が決定されていました。

という法則です。

これにいち早く気づいた人は、例えば未開封で出品されている「SK★MAX吉」を購入することができた、あるいは未開封で所持している「凶」を売り抜けることができた、というわけです。 (ただし、マーケット上の一部の画像の更新が遅れるという仕様のため、開封状態がわからず、残念ながらこの仕掛けはあまり活きませんでした。)

つまり、「資産性みくじ2023」には、マーケットにおける流動性と優劣を生むカラクリが、豊富に組み込まれていた、と言えるでしょう。

  • ショップ販売で購入したことによる、先行者利益

  • 開封した運勢による、シール価値の変動

  • 当選番号を徐々に発表することによる、シール価値の変動

  • 当選番号を計算で求められたことによる、マーケット上での優劣

  • 運勢をシリアルナンバーで決定できたことによる、マーケット上での優劣

謎解きゲーム好きな渡辺Pらしいイベントでしたね。

「追加当選番号」の発生した背景

当選番号は 2485, 2034, 1002と計算されると書きましたが、これには一つ落とし穴がありました。

1002という当選番号に注目してみましょう。 マーケットをよく観察すると、下3桁が001030のくじ番号のシールは出回っていません。これらは「運営の検証用のシール」であるためです。つまり運営の所持するシールが「当たりくじ」になってしまった、ということです。

なぜ、このようなことが起こったのでしょうか。

公式のイベント説明には「運営検証用のくじ番号は当選番号の範囲外」となる、と書かれています。 https://shisansei.million-arthurs.com/?open=newyear_omikuji_2023

※各600枚に加え、30枚×5種を運営検証用として発行します。検証用に発行したものはマーケットには流通しません。また、運営検証用のNFTのくじ番号は当選番号の範囲外の番号となります。

では、なぜ運営の所持するシールが「当たりくじ」となった、と言えるのでしょうか。結論から言うと、その原因は「くじ番号」の誤付与にあったようです。

図解するとこうなります。 運営の説明によると、当初の意図としては「運営検証用」のシールにはくじ番号は振られず、シリアルナンバーから30を引いた数が、くじ番号の下3桁として振られるはずでした。

運営の意図(くじ種類番号1の「商売繫盛エル」を例としています)
運営の意図(くじ種類番号1の「商売繫盛エル」を例としています)

しかし「くじ番号」の誤付与が発生していました。 https://information.shisansei.million-arthurs.com/information/99

「お年玉付き資産性みくじ2023」のくじ番号につきまして、本来下三桁が001~600の範囲で割り当てられるところ、くじ番号031~630の範囲にて配布、流通されている事を確認致しました。

つまり実際は、シリアルナンバーそのものが、くじ番号の下3桁として振られてしまいました。

実際に振られたくじ番号
実際に振られたくじ番号

その結果、くじ番号に欠番が生まれてしまいます。

くじ番号の欠番
くじ番号の欠番
  • シリアルナンバー下3桁が001~030は、運営検証用なので当選対象外

  • シリアルナンバー下3桁が031~630は、計算ルールによると当選範囲外

この不具合の判明後、まず運営からは、くじ番号の振り替えがアナウンスされました。 「当選対象外の当選番号下3桁001~030を、当選範囲外のくじ番号601~630に振り替える」というものです。

その後、ユーザから「当選番号の振られ方が少なくとも2通り考えられる」という指摘があり、追加当選番号が発表されることになりました。 つまり、下記のようなパターンが存在するため、

  • 当選番号「1002」が「1602」に振り替えられるパターン

  • 当選番号「1002」が1031始まりを正とした場合に「1032」となり得るパターン

当選番号も2パターン考えられる、ということです。これを受けてどちらも当選として扱うこととなりました。

こうして、最終的な当選番号は 当選番号 2485, 2034, 1602(1002 から振り替え) 追加当選番号 2515, 2064, 1032 となりました。

「当選番号が2桁公開された」時点で、誤りが確定した

3つの当選番号のうち、 24?? が公開された時点で、運営の誤りが確定しました。

  • この2桁目が4であるなら、当選番号は2485, 2034, 1002で、1002が対象外となってしまう

  • この2桁目が5であるなら、当選番号は2515, 2064, 1032と確定する

このようなロジックが成り立つためです。

資産性みくじ2023はシンプルで奥深いゲームでした

少しの混乱はあったものの、「資産性みくじ2023」において、あざといミスリードやシンプルな仕掛けによりマーケットに奥行きを出し、見事にNFTを使ったゲームを送り出した運営には拍手をお送りしたいです。残念ながらこれだけシンプルな仕様にも関わらず、システムが追い付かず不具合に見舞われてしまったのは不遇だったものの、「ブロックチェーンゲーム」の一面を見事に切り取って見せてくれました。