Olympus DAO ドキュメント (2021年11月25日時点) の、非公式和訳です。翻訳ミス等はあると思うので、内容の利用については自己責任でお願いします。
Olypus DAOの売りの1つである (3, 3) の説明がいかにも胡散臭く、信用できないため、翻訳を該当の部分までとしました。
Olympusは、OHMトークンを基とした分散型準備通貨のプロトコルです。OHMトークンの1つ1つはOlympus財務の資産バスケット(例:DAI、FRAX)に裏付けされており、(OHMトークンの価値がそれ以下にならないよう)本質的な価値を与えています。またOlympusはステーキングとボンディングを通じて、独自の経済的・ゲーム理論的なダイナミクスをマーケットに導入しています。オリンパスのゲーム理論の側面は、私達のブログ記事を参照してください。
私達のゴールは、ポリシーによって制御された通貨システムを構築することですーーそして、OHMトークンのふるまいは、DAOによってより高い次元でコントロールされます。長期的に見てOHMがグローバルな通貨(価値尺度・交換手段)となるために、私達はこの(ポリシーによって制御された通貨の)システムが、OHM通貨の安定性と一貫性を最適化するために利用できると信じています。短期的には、私達は成長と富の創造のために、システムを最適化するつもりです。
マーケット参加者となるためには、2つの主要な方法があります。ステーキング(≒預け入れ)とボンディング(≒差し入れ)です。ステーキングをする人は、更に多くのOHMトークンを得ることと引き換えに、彼らが所持するOHMトークンをステークします。「更に多くのOHMトークン」は、ボンディングをする人達がOHMトークンを数日後に割引で入手する条件として、先行して交換所のプール(プールにはDAIトークンも含む)に差し入れたたものです。
ガバナンス参加者はディスコード上の議論を通して、私達のフォーラムに関わることができます。私達は、Olympusに貢献をしてくれる新しいコミュニティメンバーを、いつも探しています。
ステーキングをする人が得られる主要な利潤は、供給成長からもたらされます。Olympusのプロトコルは、その財務・資産バケットから新しいOHMトークンをミント(≒作成)し、それらの大部分をステーキングをする人達へ分配します。つまり、価格変動リスクが重大な勘案事項ではあるものの、ステーキングをする人の利益は自動複利バランスからのものであると言えます。(市場に出回る)トークン数の増加ペースが(インフラによる)価格の潜在的な下落ペースを上回っている場合、ステーキングをする人は利益を得ることができます。
【訳註】Olympusでは、OHMを預け入れしている人に対して、ドンドンとOHMを付与します。こうするとOHM一枚あたりの価値・価格は落ちてしまいそう(=インフレしそう)なものです。しかし(ステーキングでドンドンとOHMが付与されることを望んで)みんなお金を預け入れしているので、市場にOHMがあまり出回らず、価格は落ちないだろうと説明されています。実際この翻訳している時点で、だいたい90%のOHMはステーキングされており、外部に出回っていません。
【訳註】例えば翻訳時現在、ドル円の為替は115円/ドルです。銀行口座に1150円が入っている状況を考えると、これは10ドルに相当します。来週、アメリカの通販サイトで10ドルのマグカップを買う予定であるとします。しかし何が起きたか、1週間を過ぎるとドル円の為替が300円/ドルになってしまっていました。これでは口座の1150円が3.8ドルにしかならず、欲しかった10ドルのマグカップを買うことができません。落ち込んで銀行口座を確認してみると、なんと3500円が入っていました。銀行職員に聞いてみると、金利が日利1.5%になっており、1150円が利子で3500円になった[*1]とのことでした。3500円は11.6ドルなので、晴れてマグカップを買うことができました。ーーこのインフレペースを上回る狂った金利の実現こそ、Olympusがやろうとしていることの1つです。 [*1] 3509 = 1150 x (1+0.015)^5
ボンディングをする人の利潤は、価格の一貫性からもたらされます。ボンディングをする人は、資産を先行して差し入れ、その時点で数日後に受け取れる利益(=OHMトークン)の数が確定します。ボンディングをする人の利益は、受け取りが発生する数日後のOHM価格にも依存します。言い換えると、ボンディングをする人の利益の源泉は、OHMトークンの値上がりです。
【訳註】先述の訳註の例では、日利が1.5%になることと引き換えに、ドル円の為替が115円/ドルから300円/ドルになっている状況を考えました。ここで円当たりの価値を考えると、1円は0.008ドル (=1/115) から0.003ドル (=1/300) へと下落しています。Olympusの場合でも同様に、OHMトークンに高い金利を付ければ、それに合わせてOHMトークンの価格も急激に安くなっていくはずです。本文でも述べられている通り、ボンディングの利益の源泉はOHMトークンの値上がりにあるので、この点は注意が必要です。
Olympusは、Zeusが思い付き、分散型の疑似匿名チームによって構築されたものです。
誰でもありません。Olympusは、DAO組織です。全ての決定は、フォーラムのトークン保有者による、snapshotでの投票によってなされます。
ドルペッグされたステーブルコインは、仮想通貨の本質的な一部となりました。これは、ステーブルコインがビットコインやイーサリアムと比べて、ボラティリティがないという理由によるものです。利用者は、今日と明日で同じ購買力が維持される分かっているステーブルコインを持つことで、安心しています。しかし、これは誤解です。ドルは、アメリカ政府と中央銀行によってコントロールされているものです。ドルの価値が下がるとき、ステーブルコインの価値も一緒に下がるのだと言えます。
Olympus DAOのターゲットは、自由変動型の準備通貨ーー資産バケットによって裏付けされたOHMーーを生み出すことで、この問題を解決することです。価格の上昇よりも供給量の増加にフォーカスすることで、マーケットのボラティリティに負けない購買力を持った通貨機能をOHMが持つことを、Olympus DAOは望んでいます。
ノー、OHMはステーブルコインではありません。むしろOHMは、他の分散型資産によって裏付けされたアルゴリズム型準備通貨になりたいと考えています。金本位制の考え方のように、シンプルに財務準備金の一部としてOHMは本質的価値を引き出し、利用者がいつでも頼れる自由変動型の価値をOHMは供給します。
それぞれのOHMは、1DAiで裏付けされていますが、ベッグされているわけではありません。「1OHMの価格 > 1DAIの価格」であるべきなのでOlympusのプロトコルは、OHMが1DAI以下の価格でトレードされるとき、それを買い戻し償却してしまいます。そしてこれにより、OHMの価格を1DAI以上に引き上げます。ペッグは「1OHMの価格 = 1DAIの価格」という意味ですが、裏付けという言葉は「1OHMの価格 > 1DAIの価格」という意味です。
OHMの最低価格(あるいは内在価値)は1DAIだ、と言いたくなるかもしれません。私達は、実際の価格は常に「1DAI + プレミアム」だと考えています。ただ最終的に、それはマーケットが決めることです。
高次元のレベルでは、Olypus DAOは、①プロトコルが管理する財務、②プロトコルが所持する流動性 (POL)、③ボンディングの仕組み、通貨供給量をコントロールする④ステーキングの仕組みで構成されています。
ボンディングでの(Olympusから見たときの)売上げは、プロトコルのために利益を生み出します。そしてその利益を元手に新たなOHMをミントし、ステーキングをする人々へ分配します。プロトコルは流動性ボンドを基に、POLを積み上げています。他の記事も参照してください。
(3, 3) は、Olympusで全員が協力してくれるのであれば、(ゲーム理論の観点から)全員に十分な利益を生むようなアイデアです。現在、利用者は3つの行動のどれかを取ることができます。
ステーキング(+2)
ボンディング(+1)
売り(−2)
ステーキングとボンディングはプロトコルの利で、売りは害です。ステーキングと売りは共に、OHMの価格変動の要因になります(ステーキングをするために利用者はOHMを用意=買う必要があり、この買いがOHM価格を変動させます)。ある2人の利用者を考えた時、共に買えば(=ステーキングすれば)、OHMの価格は上がって2人とも利益を得ることができます(+1、+1)。もし片方の利用者が買ってもう片方が売れば、OHMの価格は上がるか下がるかして、片方が得をしてもう片方は損をします(+1、−1)。2人の利用者が共に売ると、共に損をします(−1、−1)。
結局、ある2人の利用者を考えた時、プロトコル上でありえるシナリオは下記の通りです。


