「この1年ちょっと、自分で振り返ると、1つ出てくるのは『負けてたまるか』だったんです」 世界的に活躍するジャズピアニストの上原ひろみさんが、コロナ禍を振り返って選んだことばは「負けてたまるか」でした。 新型コロナウイルスの感染拡大で観客を集めたコンサートや演劇などが次々に中止や延期となり、「エンターテインメントは不要不急」といった論調すら広がる中で、何を考え、どう過ごしてきたのか。 1年半ぶりに音楽活動の拠点とするニューヨークに戻り、ライブを行った上原さんに 話を聞きました。 (アメリカ総局 記者 佐藤真莉子)今できることをやろう上原ひろみさん 「ずっと日常だったものが非日常になってしまって、私たち音楽業界の人間は仕事ができなくなるということだったので、どうやって毎日を乗り切っていこうかと。春だったので、夏が終わる頃には、秋が終わる頃には…と、どんどん永遠に終わらないトンネルの中にいるような気がして。その中で今この状況で何ができるだろうかと必死に探す毎日でした」 アメリカ・ニューヨークを拠点に音楽活動をしていた上原さんは、去年3月、アメリカでのツアー中に新型コロナの感染が拡大し、...