Pendleは現存するYT・PTのトレードが可能なPendle V2(私の記事で徹底解説)でイールドを内蔵するトークンのイールド部分と元本部分を分けてトレードをすることを可能にしていますが、それはそれで限界があり、イールドトークンになっていることが大前提であり、そうなっていないようなもののトレードが不可能でした。多くのイールドトークンになっていないようなものをもオンチェーンでトレード可能にしたのがこのBorosであり、最初はBinanceのBTC・ETHの Funding Rate=FRの取引を実験的に可能にしています。
トレードしなくても、Vault(LP金庫)があり、不労所得を一定のリスクの元で得ることが可能になっていますので、ぜひ読み進めてみてください〜
本記事は下記のパーツに分けられています
Borosリンク集
Borosとは?
なぜBoros必要?
BorosのImplied APRについて
BorosのYUについて
Borosの清算・清算制度について(Liquidation & FR settlement)
Boros Vaultについて
Pendleの日本語グループの中においてはPendleチームの人が何名もいますので、質問をすると私〜チームのわかる範囲で回答します!
更に、このサイトの「勉強する」タブで、In-App Walkthroughがあり、これで操作の仕方を勉強できます。
ハイリキは1時間おき、一度FRが精算されます、バイナンスは8時間。8時間の方がより普遍的で、これを年利=APRに換算するには、8時間のFRに1095をかければいいです。
https://www.binance.com/en/futures/funding-history/perpetual/funding-fee-history
(癖強めだが翻訳して読むとわかりやすい!)
バイナンス、これからではHyperliquidのようなCEXでもDEXでも必ず Funding Rate=FR というものがあり、取引所がパーペチュアル(Perp)先物と現物の価格差を調整するために取引所が数時間ごとに課す手数料で、価格が現物より高ければロング側がショート側に、低ければその逆に支払います。この仕組みで先物価格が現物に引き寄せられ、ポジションの偏りも抑えられます。
非常に非常に簡略的に言うと、レンジ相場、冷え相場のときには、FRが多くの場合ではマイナスになりやすい、ブル相場、Fomo相場のときでは、プラスになりやすい。(実際はこれより複雑)
Boros はこの FR をトークン化して金利商品として売買できるようにし、DeFi 上で FR のヘッジやレバレッジ取引を業界初実現しています。  そしてそのトークンかされたものを $YU と呼ばれます。伝統金融の金利スワップと結構似ている概念にもなります。
金利スワップと似ているので、「何を捨てて、代わりに何を取得しているのか」を考えながら読み進めると理解しやすいと思います。
下記の図がFRを見るサイト、Coinglassからスクショ下物ですが、BTCをの現物は黄色の線、バイナンスにおいてのFRが柱状図になっています。
わかる通り、FRは観測期間の最低点=8時間おきに -0.0030% ~ 0.0090%まで1ヶ月ぐらいで増加をし、それは400%の増え幅に相当する。しかしBTCの現物の値段同期間で約100k〜117kに上昇しただけで、20%程度の増え幅しかありません。
このようなMeme級ぐらいの変動をするFRをこれまでヘッジする手法がほぼなかったが、Borosを通して、Ethena、Resolvなどの大手FRに影響されるところもやっとこれを利用して変動FR利回りをヘッジすることが可能で、現在の発展段階を過ぎて、将来的の発展に私個人でも非常に気になっているところです。
Boros enables traders to express their view on funding rates. Those bullish on funding rates can open a long position whereas bears can open a short position. Boros also enables those with a floating funding rate exposure to hedge their funding rates payment / receivables.
トレーダーがFRを効率的にトレードをすることを可能にしたのがBorosであり、FRに強気のトレーダーはFRをロングすることができ、弱気の人ではショートをすることが可能;更に安定したFRを欲しがる人に、変動FRを固定FRとスワップをするオプションをも提供し、変動金利のリスクを効率的にヘッジすることを可能にした。
Borosは一定期間内においてのイールドのトレードを可能にするために、YUと呼ばれるイールドユニット(Yield Unit=トレード可能な単位)を作っています。このYUはPendleV2 においてのYTと非常に似ており、一定期間においての全てのイールド=取引所のFRを得ることができます。(このイールドのことをUnderlying APRと呼ばれます、バイナンスでは8時間に一度決算されます。)
例えば 5YU-ETHUSDT-Binance
はバイナンスにおいて、満期まで5ETH分のポジションのFRに相当するイールドをもらい続けられる権利のことを表しています。
家賃と似ています、家を賃貸する人と契約満了するまでの家賃収入を代表したクーポンのような。
・期間満了後このクーポンはこれ以上の収入が入って来ないので→YUの価値はゼロになる。
・満期に向かい、毎回毎回FR決算されれば、YU本体の価値は下がり、満期直前ではYTと同じく、結構低値でたくさんのYUを購入することができ、実質的にハイレバトレードのようにもなる。
Implied APR: Pendle市場の参加者の売買によって決められたがYUの購入値段。これは満期に向かって徐々に価値が逓減するようなもので、満期になるとそれ以上のイールドをもらうことができませんので、価値はゼロになります。
YU=満期までにその特定のマーケットのFRをもらい続ける権利のこと≈ PendleのYT
それでは実際のロングショートを見ていきましょう。
・Underlying APRの上昇=もらえられるイールドの上昇
・Implied APRの上昇=YU本体の価格の上昇
💡Underlying APR=YUロングで実際に得ているもの=将来的なFR収入(プラスでもマイナスでも)
YUロング=将来的に絶対に価値がゼロになるようなものを現時点の市場値段でロングをして、毎時間変動するFunding Rateを受け取る権利を手に入れているということです。代わりに市場の合意の元で形成されるImplie APRを払い続けます。
例えば下記の図のように、HyperliquidにおいてのBTCのFRは10.95%になっています。YUを購入したらこれをもらい続けられることになります。
仮にFRが8%でYUをロングして→実際満期までの平均FRが10%なら:得します!
・Underlying APRの減少=YUをロングした人たちが損をするが、ショートは逆に得する。
・Implied APRの下落=値段の下落
先ほどのロングの例と逆で、FRが今のYU購入値(=Implied APR)よりも下がる、下落すると判断をしている場合:FRをショートすることもできます!これはBorosが存在する前のDefi世界では不可能だった
Borosにおいてのショートポジションの場合は:現在の市場値段=Implied APRで決定されたYUの値段=イールドを満期までにもらうことの代わりに、毎時間変動するFRを払い続ける。
仮にImplied APR=20%でShort YUをし;Underlying APR が10%まで下落し、そこにおいて維持した場合
10%の実際のUnderlying APRを払って、代わりに自分のショートYUポジションでは毎回のFR精算において、20%の購入時で固定したFRをゲットすることができる。
つまり現在の市場の合意の元で形成したFR=Implied APRを固定利回りとしてロックし、将来的には現在のImplied APRを超えることがないだろうと予想している人にとって最適なものです。例えばEthenaなどは市場がいい時で、FRも高いときにおいて、YUをショートし、その当時のイールドをロックインすることができます。
上記の2段落では、YUのショート、ロングについて解説しましたが、下記の図と同じことを言っています。
ロング=FRが現在の市場値=Implied APRよりも更に上昇をすることを予想している。Implied APRを払い、未来のUnderlying APRを受け取る。Underlying APRが上昇したら得、下落したら損。
ショート=ロングの真逆で、現在のImplied APRが十分高いと思っている場合、Underlying APRを払い、Implied APRをもらい続けることが可能。下落したら?Implied APRをもらうので、問題がありません。大企業のヘッジなどに使われることが予想される。
Borosにおいての取引はHyperliquid のようなPerpと似ており、トレードを開始するには保証金をまずあらかじめデポジットする必要があり、その保証金を使ってYUをロング・ショートしたりすることが可能です。
指値や成り行き注文をする際に重要な情報が表示されます
Avilable Margin
デポジットされて、利用可能な保証金、ポジションを開くにつれこの数字は減少します
Notional Size
YUという単位で表さられるポジションの大きさ、例えば下記の図では、満期までに62 BTC分のFRをもらい続けられる権利のポジションを表しています。
Margin Required
Notional Sizeで表示される程度のポジションを開くときに必要とされる保証金の量
BorosでのYUトレードはPerpでのレバトレードにており、仮に10ETH分のFRを2倍のレバでショートしようとしたら、最低で5ETH分のYUのMargin=証拠金が必要となります。
ポジションは=証拠金+未確定PnL
この中、証拠金は毎8時間(バイナンスでは)に一度精算(Settle)されます、例えばYUショートなら、8時間に一度買ったImplied APRのFixed Yieldを受け取ることができ、代わりに自分の証拠金からそのときのUnderlying APRを払わなければ行けない。YUを買ったImplied APRが悪いと、ずっと損し続けるので、最終的に払えなくなりそうと判断された場合、そのポジションは清算されます。
一方、未確定PnLはYUの実際のドルバリューのことで、市場の合意で動き続けます、その時その時の値段をMark Implied APRといいます。
下記の図がわかりやすいと思います、ロング視点で見ると、Underlying APR=実際の取引所のFRが上昇をすると、ポジションの総バリューは上昇する。Underlying APRが下がれば、下がる。
Mark implied APRが上がれば、実際の所持しているYUの価値が上昇をするので、ポジションはもちろん上昇します。
ショート勢はこれと真逆です。
先ほどのどこかの段落でも説明した通り、YUとYTはにており、時間経過で精算が起き続けるので、最後になると、あまりFRをもらえないことになり、YU自体の価値が最終的には0になります。
Boros上のすべてのYUはオーダーブックでの流動性以外(つまりロングとショートの板以外)、更に流動性を追加するために、Vaultシステムがあります。どのようにして流動性提供をしているのかは複雑すぎて、一般人は知る必要がないとされますが、これからその詳細を記載したWhitepaperが公開されます。
Pendle V2のLPと同様で、ここのLPもPendleからのインセンティブがある
スワップ手数料(BorosのLong, short YUから)
Implied APR=YUのドルバリューの上昇によるポジションのドルバリュー上昇
Uniswap V2型のLPで、Long YUと担保で成り立っています。つまり流動性提供をする上にあたって、FRをロングをする上に当たるリスク+ILのリスクがあります。ILはImplie APRの値動きによって生じますが、うわ向きの値動きはポジションの総バリューにはいいと考えられています(LPの中にLong YUがあるから)
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