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Ethereumマイナーの大移動

先日のMergeのタイミングはみなさん起きてましたか?一大イベントにも関わらず自分は完全に昼寝していました。そういえば大学の入学式も起きたら終わっていたような、、、

そんな話は良いとして、MergeによってコンセンサスアルゴリズムがPoWからPoSに変更されました。大きな変化として言えるのが、マイニングからステーキングへの移行、要するに承認を行う人がマイナーからバリデーターへ変更されました。

よって起こることが大量のマシンパワーの削減、これはVitalik氏もMergeの功績としてツイートしていましたね。全世界の0.2%の電力消費量の削減ができたようです。

https://twitter.com/VitalikButerin/status/1570299062800510976

しかし行き場を失ったマシンパワー、いわゆる失業者はどこに行き着くのでしょうか?

周辺のPoW採用チェーンを踏まえて解説します。

https://woorth.io/

Ethereum Classic

The DAO事件の副産物のEthereum Classic(以下、ETC)はEthereum(以下、ETH)の初めてのハードフォークによってできたブロックチェーンです。

Mergeの日程確定前後からETCへの移行は進んでいました。

Ethereum Classic Hashrate
Ethereum Classic Hashrate
  • 7月26-27日:24→30TH/sまで上昇

  • 8月16-18日:32→42TH/sまで上昇

  • 8月20日-Merge直前:40→50TH/sまでジワジワ上昇

  • Merge直後:一時307.33TH/sまで急上昇

  • 9月17日:200TH/s弱まで徐々に減少

7月後半からの急激なハッシュレートの上昇に伴いETHを大幅に上回るパフォーマンス(価格上昇)を出し、投資銘柄としての注目度も比例して上昇していました。

ETCはコミュニティの意向でEIP-1559を採用しておらず、元祖ETHと異なりガス代のバーンメカニズムを搭載していません。よって1ブロックあたりの新規発行量はETHより多くなっています。インフレは進むもののマイナーからしたら好条件だったこともあり、マイニング投資としても人気の銘柄でした。

https://twitter.com/eth_classic/status/1559238326468726784

おさらいとしてマイニングにおいて採算を出す場合どのような計算式を見てみます。

マイニングにかかるコストマイニング収益

詳しくみてみましょう。

  1. ハッシュレートあたりでマイニングできる量がハッシュレートごとにかかるコスト(ここで言うGPUや電気代、その他設備費用)を最低限上回る必要がある。

  2. ハッシュレートが倍になって1ハッシュレート毎の採掘枚数は半減したとしても通貨の価格が倍になっていれば問題ないです。

このような計算式で成り立っていたもののMerge後の失業者の大きな受け皿になってしまったことで、パンクしました。コストが大きく上回ってしまったのです。いわば、100円を生み出すのに150円かかっているような状況。

実はMerge後に増加したETCのハッシュレートはETHの3分の1にあたります。

https://twitter.com/0xfoobar/status/1570523842480840707

急激なハッシュレートの向上はしたものの、ETCの価格は上がるどころか下がりました。よってマイナーの収支は破綻し、失業者は次の働き先を求め歩きはじめました。

EthereumPoW

今回のMergeによってハードフォークし誕生したチェーンの一つのEthererumPoW(以下、ETHW)はその名の通り、EthereumのPoWを引き継ぐことを選択しました。

Mergeが完了した少し下のちローンチし、ハッシュレートを大きく伸ばしました。

Ethereum PoW Hashrate
Ethereum PoW Hashrate
  • ローンチ時:27TH/sを推移

  • ローンチ数十分後:50TH/s台まで上昇

  • ローンチ6時間後:80TH/sを超える

  • その後:40TH/s弱まで徐々に減少

ETCの次の受け皿として移動先に選ばれたのはETHWでした。ローンチ後数時間は順調にハッシュレートを伸ばすものの、こちらもETHWの価格減少によりマイナーの採算が合わないようになり撤退するマイナーが増加しました。

マイナーの今後

現状のマイナーを大きく分けるとこのように二分できます。

  • マイニングで初期コストの元を取っている、原始回収済みのマイナー

  • マイニングで初期コストの回収が終わっていないマイナー

こう分けた場合、原始回収が終わっているマイナーは採算が取れる場合はマイニング投資を続けても特に問題ないと言えるでしょう。

しかし原始回収の終わってないマイナーは、比較的効率の良かったETHやETCマイニングがMergeやハッシュレートのボラテリティ上昇により魅力的には見えなくなっています。

そこで以下のようなことが起こると予測されます。

  1. ブロックチェーン全体で見る電力消費量の減少

  2. リセールによるGPU相場の加熱に火消し

まず一つ目にそもそも今回の一件で、行き場のない失業者はマイニング投資から退場することを一定数選ぶでしょう。そのことによる根本的な電力消費量減少は期待できます。

しかしそんなことを横目に昨日にはBitcoinのハッシュレートは過去最高を更新しました。

https://twitter.com/BitcoinMagazine/status/1570783338545451010

あくまでハッシュレートは処理能力をみる数値(指標)であって、電力消費量やコストと比例しているわけではありません。

マシン側も進化をしているので省電力のものや、計算効率の良いものはどんどん登場してきているので一概に電力消費とは紐づけられないものの、引き続き多くのマシンパワーを利用してマイニングが行われていることは事実です。

また退場者の遺産として中古GPUが世にたくさん出回る可能性が高いです。ただでさえ半導体不足でGPUの価格が著しく上昇相場だったこともあり素直に期待できます。個人的にPCゲームが大好きなので特に円安のこの市況ではめちゃくちゃ助かります。

まとめ

Ethereumのハッシュレートが主要クリプトであることもあり、移動によって周辺のチェーンにも大きな影響を与えていることが分かりましたね。

移動先を求めて徘徊する失業者によって、Merge由来の電力消費量の削減はゆくゆく相殺されていくのでしょうか?

そしてそもそもPoWによってもたらされる過度な電力消費は悪なのでしょうか?

この話は話すと長くなるのでまた別の機会にするとしましょう。

https://woorth.io/