自分のこと、、何も分かっていなかった

最近、今後のキャリアをふわっと考えている中で、色んな方に相談したり、お話を聞いたりする中で、下記のようなコメントをいただくことがあった。(大抵の方が耳にしたことのあるセリフのはず)

好きなことを仕事にした方が良いよ”(という魔法の言葉)

巷でもよく議論されている論点であり、御尤もだなと感じる。「好きを取るのか、お金を取るのか」「好きが重要か、できる/勝てるが重要か」等々。

解としては、”Yes、ただし人による、かつ二元論ではない”になると思う。

恐らく、誰もが 1. 好きで、2. 得意な領域で、3. 高い報酬も得られ、4. 社会的貢献も大きい、そんな条件があれば、飛びつく”天職”になると思う。しかし、そんな仕事中々見つけることは難しい。

従って、1. 自らの趣向、2. 得意領域か否か、3. 報酬、4. 社会的価値、5. …という様々な軸を、時間軸と組み合わせながら、その時点での最適な場所を決めていかないといけない。その中でも、2~4というのは比較的客観的に答えを出しやすい領域であると思う。

一方で、最も理解していると自己認識しているが、実は最も理解が進んでいないのが、1. 自らの趣向なのではないかと考えている。

そもそも”自分が何を好きか”自体を分かっていない、のではないかという仮説である。なぜなら、これは表面的には具体的な問いに見えつつ、実は様々な要素が絡みあった抽象度の高い問いであるため。

例えば、私はゴルフを趣味としているが、ゴルフが好き⇒ゴルフ(関係の)を仕事にするのは、良い打ち手ではないと思っている。なぜなら、”ゴルフが好き”といっても、”ゴルフをしているのが好き”、”ゴルフを観るのが好き”、”ゴルフ場に向かっている瞬間が好き”など、無数の状態があって、その状態によって無数の打ち手があるはずだからである。 もう少し深く見ていくと、”ゴルフをするのが好き”という中にも、”練習を積み重ねて、結果が出た瞬間が好き”、”ゴルフ中に一緒に回っている友人とプレーをしながら色んな会話ができるのが好き”など様々なケースがあって、それらを一纏めにして”好き”という感情につながっていると思う。

今までの仮説を踏まえて、重要な打ち手の1つは、”好き”を/仕事にしていく時に、好きな”コト”(What)を見つけていくのでは、好きな”状態”や”要件”(How)を考えていくことではないかと認識している。

それら踏まえ私の中で、今後の仕事/チームを選んでいくにあたり、大事にしたい要件を整理してみた。大きく3つほど要件があると考えており、ここに残しておきたい。

  • 焦りがでない領域であること

    • 私は、現職の関係上様々な業種と関わるが、未だ本当に興味のある領域というのを定義できていない。一方で、自らが所属したいと思う事業領域の要件として2つあると考えている。

      • 1つ目は、新産業であること。歴史があるOld Economyにも魅力があることは紛れもない事実であるが、”若くありたい”、が1つの欲望であるので、少し怪しくとも、周りに若い人材(プロフェッショナルでなくても)が集まる領域に所属していたいと思う。

      • 2つ目は、性格上、私は逆境/不利的状況のような場で力が出せる方よりは、むしろ今後も”長期的にも続いていくであろう領域であること(という希望的観測が持てる)”、”腰を据えて落ち着いてプレーできる場所(産業/業界)”であること。もう少し具体化すると、現状でも一定の報酬があり(”家計が死なないレベル”)、かつお尻の長いビジネス/産業(新産業で今後伸びていく)であること。

  • 背中を預けられる/預けなければいけないチームであること

    • 現在の仕事は、ビジネスモデル上、チームを「機能」ではなく、「ランク」によって構成しているので、チームには各ランクのメンバーがいて、イシューの抽象度によって、仕事が切り分けられるプロセスである。下位メンバーからすると、できる上位者の仕事ぶりを間近で観察できるので、素晴らしいスキームである。ただし、逆を言えば機能自体は重複しているので、最悪自らが死んでも上で巻き取れるようになっている。

    • 私の特徴として、”一番上手い奴がプレーすればいい”という考えもあり、自分がやっている仕事/アウトプットに対して、あまりにもフィードバックが多いと、”なら君がやればいいのではないかい?”と思ってしまう。私は、基本的には怠惰な人間であり、そういう状態が続くと、「どうぜ彼が答えを持っているだろう/巻き取ってくれるだろう」というオーナーシップを欠けてしまう。

    • 振り返ると、大抵上手くやれたなと思う時は、「物理的に自分がやらないとやばい/死ぬ」という状況で、アウトプットの細部まで拘っている時であったなと。

  • 顧客からのフィードバックが得やすい(貢献感が得られる)/フィードバックループの時間軸が短い現場や業務であること

    • 市場と現場の軸の観点で見ていく。

      • 市場の観点では、マーケットとの距離が近く、素早くフィードバックが得られること。To Cビジネスに限定する必要はないが、To Bでもエンドユーザーの”顔”が見えるないし感じられる場所にいたいと感じている。

      • 現場の観点では、これは辛かった時期の理由とも被るが、自らがやった仕事に対して、顧客からの直接的フィードバックが得られない状態/業務は精神的に厳しい状態になる1つの要因であると理解した。個人的に多少体力的な面で厳しくても耐えられるのだが、自らの仕事が顧客にとって良かったかどうか、貢献できているどうか、を直接的に実感できるフィードバックがないと自らの払った対価に対しての確認ができず、辛さを感じる原因であると2-3年の社会人経験を経て気づいた発見の1つである。