

"Evidence of Life" 序章——健康よりも大切なこと
Evidence of Lifeというプロジェクト、はじめます。

複雑なテーマの核心に迫る「ビネット」活用術
ビネットは短い架空・実例のシナリオを提示して参加者の判断や価値観、意思決定を探る手法です。機密性の保護につながり、現実性や道徳的あいまいさを用いることで深い洞察が得られます。

複雑なテーマの核心に迫る「ビネット」活用術
ビネットは短い架空・実例のシナリオを提示して参加者の判断や価値観、意思決定を探る手法です。機密性の保護につながり、現実性や道徳的あいまいさを用いることで深い洞察が得られます。

妊婦の鎮痛剤使用と自閉症リスクに関する調査報告
妊娠中の鎮痛剤使用と自閉症リスクをめぐり、2025年に発表されたメタ解析は関連を示唆しましたが、因果関係は未証明です。大規模コホート研究では交絡因子による見かけ上の関連とされ、明確なリスク増加は否定的です。現在の医学界の総意は「必要最小限なら使用可能」であり、安易な断定は妊婦に混乱を与えるとされています。

妊婦の鎮痛剤使用と自閉症リスクに関する調査報告
妊娠中の鎮痛剤使用と自閉症リスクをめぐり、2025年に発表されたメタ解析は関連を示唆しましたが、因果関係は未証明です。大規模コホート研究では交絡因子による見かけ上の関連とされ、明確なリスク増加は否定的です。現在の医学界の総意は「必要最小限なら使用可能」であり、安易な断定は妊婦に混乱を与えるとされています。

「通説は覆る」 医療の常識を科学的根拠で検証する
本稿では、広く信じられている医療の通説を、ランダム化比較試験やメタ解析・システマティックレビューに基づいて再評価します。通説に依存せず、真のアウトカムと患者背景を踏まえた意思決定の重要性を提言いたします。

「通説は覆る」 医療の常識を科学的根拠で検証する
本稿では、広く信じられている医療の通説を、ランダム化比較試験やメタ解析・システマティックレビューに基づいて再評価します。通説に依存せず、真のアウトカムと患者背景を踏まえた意思決定の重要性を提言いたします。

医療・介護における個別音楽療法:最新研究まとめ
個別音楽療法は場面によって効果が異なり、ICUや終末期では短期の苦痛軽減や生理指標改善が期待できる一方、在宅介入では持続的なBPSD改善は示されませんでした。

医療・介護における個別音楽療法:最新研究まとめ
個別音楽療法は場面によって効果が異なり、ICUや終末期では短期の苦痛軽減や生理指標改善が期待できる一方、在宅介入では持続的なBPSD改善は示されませんでした。

経皮吸収型NSAIDsパッチは長期に痛みを改善しますか?
貼付式NSAIDsパッチは、長期では臨床的に意義ある程度の痛み軽減が期待できる一方、短期効果の臨床的メリットは限定的となっています。

経皮吸収型NSAIDsパッチは長期に痛みを改善しますか?
貼付式NSAIDsパッチは、長期では臨床的に意義ある程度の痛み軽減が期待できる一方、短期効果の臨床的メリットは限定的となっています。

新型コロナXBB.1.5ワクチン、安全性を24万人データで検証
XBB.1.5含有COVID-19 mRNAワクチン接種後2日以内にはアナフィラキシー発症リスクが有意に上昇しましたが、他の15の注目すべき有害事象には28日間のリスク期間中、有意なリスク増加は認められませんでした。

新型コロナXBB.1.5ワクチン、安全性を24万人データで検証
XBB.1.5含有COVID-19 mRNAワクチン接種後2日以内にはアナフィラキシー発症リスクが有意に上昇しましたが、他の15の注目すべき有害事象には28日間のリスク期間中、有意なリスク増加は認められませんでした。

慢性腰痛患者におけるガバペンチン処方と認知症リスク
慢性腰痛患者におけるガバペンチン処方は、特に非高齢者で認知症および軽度認知障害の発症リスクを有意に増加させるため、処方時には認知機能の継続的モニタリングが必要です。

慢性腰痛患者におけるガバペンチン処方と認知症リスク
慢性腰痛患者におけるガバペンチン処方は、特に非高齢者で認知症および軽度認知障害の発症リスクを有意に増加させるため、処方時には認知機能の継続的モニタリングが必要です。

うっ血の重症度で予後が決まるーー心不全入院患者のLVEF別リスク解析
左室駆出率(LVEF)40%以上の患者では入院時のうっ血の重症度が予後に有意に影響していましたが、LVEF 40%未満ではその影響は明確ではありませんでした。

うっ血の重症度で予後が決まるーー心不全入院患者のLVEF別リスク解析
左室駆出率(LVEF)40%以上の患者では入院時のうっ血の重症度が予後に有意に影響していましたが、LVEF 40%未満ではその影響は明確ではありませんでした。

ARBで認知症リスクが8%低下:190万人データが示す降圧薬選択の新常識
アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)は、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)と比較して、全認知症および血管性認知症(VaD)の発症が少ないことがわかりました。

ARBで認知症リスクが8%低下:190万人データが示す降圧薬選択の新常識
アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)は、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)と比較して、全認知症および血管性認知症(VaD)の発症が少ないことがわかりました。

COVID-19と脳卒中の関係
2025年に発表されたメタ・アンブレラ・レビューによると、COVID-19は脳卒中の発症を2.5倍増やすことが示唆されました。新たな脳血管疾患のリスク因子として考慮すべきでしょう。研究の概要参加者:COVID-19感染患者(平均年齢61.2歳、男性59.9%)介入:COVID-19の重症度と脳卒中リスクの関連を調査比較:COVID-19非感染者、軽症患者アウトカム:COVID-19感染者の脳卒中発生率脳卒中既往歴のあるCOVID-19患者の死亡率研究デザイン:メタ・アンブレラ・レビュー(複数の系統的レビューおよびメタ分析を統合した研究)結果34のシステマティック・レビューを分析し、最終的に方法論の質が高い4つのレビューを選定。合計70の一次研究を統合分析。COVID-19と脳卒中リスク:COVID-19重症患者は脳卒中のリスクが2.48倍(eOR = 2.48, 95% CI: 1.55–3.95)COVID-19と虚血性脳卒中:COVID-19は虚血性脳卒中のリスクが1.76倍(eOR = 1.76, 95% CI: 1.11–2.80)COVID-19と出血性脳卒中:COVI...

COVID-19と脳卒中の関係
2025年に発表されたメタ・アンブレラ・レビューによると、COVID-19は脳卒中の発症を2.5倍増やすことが示唆されました。新たな脳血管疾患のリスク因子として考慮すべきでしょう。研究の概要参加者:COVID-19感染患者(平均年齢61.2歳、男性59.9%)介入:COVID-19の重症度と脳卒中リスクの関連を調査比較:COVID-19非感染者、軽症患者アウトカム:COVID-19感染者の脳卒中発生率脳卒中既往歴のあるCOVID-19患者の死亡率研究デザイン:メタ・アンブレラ・レビュー(複数の系統的レビューおよびメタ分析を統合した研究)結果34のシステマティック・レビューを分析し、最終的に方法論の質が高い4つのレビューを選定。合計70の一次研究を統合分析。COVID-19と脳卒中リスク:COVID-19重症患者は脳卒中のリスクが2.48倍(eOR = 2.48, 95% CI: 1.55–3.95)COVID-19と虚血性脳卒中:COVID-19は虚血性脳卒中のリスクが1.76倍(eOR = 1.76, 95% CI: 1.11–2.80)COVID-19と出血性脳卒中:COVI...

80歳以上でスタチンをやめても大丈夫?
2021年の観察研究によると、80歳以上の高齢者において、スタチンの中止は1年間の全死亡率に有意な増加を示しませんでした。研究の概要参加者80歳以上の入院患者369名(平均年齢87.8歳)スタチン中止群: 140名スタチン未使用群(対照群): 229名介入入院時にスタチンを中止した患者(スタチン中止群)比較もともとスタチンを使用していなかった患者(スタチン未使用群)アウトカム1年間の全死亡率研究デザイン後ろ向き観察研究(単施設、1年間の追跡調査)結果1年間の死亡者数: 110名(29.8%)スタチン中止群: 38名(27.1%)スタチン未使用群: 72名(31.4%)Cox回帰分析(交絡因子調整前後ともに有意差なし)ハザード比(HR)= 0.976、95%CI 0.651–1.463(調整なし)HR=1.067、95%CI 0.674–1.689(傾向スコアマッチング後)IHD患者に限定した解析(n=108)1年間の死亡率スタチン中止群: 27.7%スタチン未使用群: 46.5%Cox回帰分析: HR=0.524、95%CI 0.259–1.060(統計的に有意ではないが死亡率低...

80歳以上でスタチンをやめても大丈夫?
2021年の観察研究によると、80歳以上の高齢者において、スタチンの中止は1年間の全死亡率に有意な増加を示しませんでした。研究の概要参加者80歳以上の入院患者369名(平均年齢87.8歳)スタチン中止群: 140名スタチン未使用群(対照群): 229名介入入院時にスタチンを中止した患者(スタチン中止群)比較もともとスタチンを使用していなかった患者(スタチン未使用群)アウトカム1年間の全死亡率研究デザイン後ろ向き観察研究(単施設、1年間の追跡調査)結果1年間の死亡者数: 110名(29.8%)スタチン中止群: 38名(27.1%)スタチン未使用群: 72名(31.4%)Cox回帰分析(交絡因子調整前後ともに有意差なし)ハザード比(HR)= 0.976、95%CI 0.651–1.463(調整なし)HR=1.067、95%CI 0.674–1.689(傾向スコアマッチング後)IHD患者に限定した解析(n=108)1年間の死亡率スタチン中止群: 27.7%スタチン未使用群: 46.5%Cox回帰分析: HR=0.524、95%CI 0.259–1.060(統計的に有意ではないが死亡率低...

前立腺癌は見守る戦略で
2024年に発表されたコホート研究によると、10年未満の余命を持つ男性において、非転移性前立腺癌に対するウォッチフル・ウェイティング戦略は、癌の進行や死亡リスクを最小限に抑える適切な戦略です。研究の概要参加者:2007~2019年にスウェーデンのNational Prostate Cancer Register(NPCR)に登録された、非転移性前立腺癌(PCa)患者 5234名(診断時の年齢中央値81歳 [IQR: 79-84])介入:積極的治療を行わず、病勢進行を慎重に観察(WW)比較:WW戦略のもとでのアンドロゲン除去療法(ADT)導入、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)への進行、前立腺癌死、他原因死アウトカム:ADT導入、CRPC進行、前立腺癌死亡、他原因死亡。研究デザイン:全国規模の人口ベースコホート研究。結果ADT導入5年後:低リスク群の33.8%、高リスク群の63.9%がADTを開始。10年後:低リスク群の74.5%、高リスク群の89.6%がADTを開始。CRPC進行10年後:低リスク群の4.1%(n=59)、高リスク群の10.8%(n=221)がCRPCへ進行。20年後...

前立腺癌は見守る戦略で
2024年に発表されたコホート研究によると、10年未満の余命を持つ男性において、非転移性前立腺癌に対するウォッチフル・ウェイティング戦略は、癌の進行や死亡リスクを最小限に抑える適切な戦略です。研究の概要参加者:2007~2019年にスウェーデンのNational Prostate Cancer Register(NPCR)に登録された、非転移性前立腺癌(PCa)患者 5234名(診断時の年齢中央値81歳 [IQR: 79-84])介入:積極的治療を行わず、病勢進行を慎重に観察(WW)比較:WW戦略のもとでのアンドロゲン除去療法(ADT)導入、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)への進行、前立腺癌死、他原因死アウトカム:ADT導入、CRPC進行、前立腺癌死亡、他原因死亡。研究デザイン:全国規模の人口ベースコホート研究。結果ADT導入5年後:低リスク群の33.8%、高リスク群の63.9%がADTを開始。10年後:低リスク群の74.5%、高リスク群の89.6%がADTを開始。CRPC進行10年後:低リスク群の4.1%(n=59)、高リスク群の10.8%(n=221)がCRPCへ進行。20年後...

睡眠時無呼吸は寿命を縮める?
2015年のコホート研究によると、閉塞性睡眠時無呼吸と診断を受けた人は、全死亡が86%増加するほか、冠動脈疾患・脳卒中・慢性腎臓病のリスクが増加していることがわかりました。研究の概要参加者米国退役軍人3,079,514名(男性93%)ベースラインの推定糸球体濾過率(eGFR)が60 ml/min/1.73m²以上の患者。平均年齢は 60.5歳(標準偏差 ±14.4歳)。介入閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の診断あり(OSA+)CPAP(持続陽圧呼吸療法)治療なし(OSA+/CPAP-)CPAP(持続陽圧呼吸療法)治療あり(OSA+/CPAP+)比較OSAの診断なし(OSA-)アウトカム全死亡率冠動脈疾患(CHD)の発症率脳卒中の発症率慢性腎臓病(CKD)の発症率(eGFR <60 ml/min/1.73m²)腎機能低下(eGFRのスロープ)研究デザイン後ろ向きコホート研究(2004年10月1日~2006年9月30日)追跡期間:中央値7.74年(IQR: 5.99–8.37年)結果全死亡率OSAなし:22%OSA+/CPAP-:28%(HR: 1.86, 95%CI: 1.81–1.9...

睡眠時無呼吸は寿命を縮める?
2015年のコホート研究によると、閉塞性睡眠時無呼吸と診断を受けた人は、全死亡が86%増加するほか、冠動脈疾患・脳卒中・慢性腎臓病のリスクが増加していることがわかりました。研究の概要参加者米国退役軍人3,079,514名(男性93%)ベースラインの推定糸球体濾過率(eGFR)が60 ml/min/1.73m²以上の患者。平均年齢は 60.5歳(標準偏差 ±14.4歳)。介入閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の診断あり(OSA+)CPAP(持続陽圧呼吸療法)治療なし(OSA+/CPAP-)CPAP(持続陽圧呼吸療法)治療あり(OSA+/CPAP+)比較OSAの診断なし(OSA-)アウトカム全死亡率冠動脈疾患(CHD)の発症率脳卒中の発症率慢性腎臓病(CKD)の発症率(eGFR <60 ml/min/1.73m²)腎機能低下(eGFRのスロープ)研究デザイン後ろ向きコホート研究(2004年10月1日~2006年9月30日)追跡期間:中央値7.74年(IQR: 5.99–8.37年)結果全死亡率OSAなし:22%OSA+/CPAP-:28%(HR: 1.86, 95%CI: 1.81–1.9...

日本のコホート研究が示す、血圧と心血管死亡の関係
2025年に発表された日本のコホート研究のメタ分析によると、未治療の高血圧者では血圧が高いほど心血管疾患(CVD)死亡リスクが増加し、特に軽症高血圧群で最も高い人口寄与割合(PAF)が示されました。高血圧の予防と管理がCVD死亡リスクの低減に重要であることを支持する結果です。研究の概要参加者:日本の10のコホート研究から70,570名(平均年齢59.1歳、女性57.1%)未治療者 57,656名(81.7%)、治療中の高血圧者 12,914名(18.3%)介入:なし(観察研究のため)比較:日本高血圧学会(JSH)2019ガイドラインの血圧分類を用い、未治療群の血圧を6段階に分類正常血圧(<120/<80 mmHg)高値正常血圧(120–129/<80 mmHg)高値血圧(130–139/80–89 mmHg)Grade I高血圧(140–159/90–99 mmHg)Grade II高血圧(160–179/100–109 mmHg)Grade III高血圧(≥180/≥110 mmHg)アウトカム:総心血管疾患(CVD)死亡・脳卒中(虚血性脳卒中、脳内出血)・虚血性心疾患・心不全...

日本のコホート研究が示す、血圧と心血管死亡の関係
2025年に発表された日本のコホート研究のメタ分析によると、未治療の高血圧者では血圧が高いほど心血管疾患(CVD)死亡リスクが増加し、特に軽症高血圧群で最も高い人口寄与割合(PAF)が示されました。高血圧の予防と管理がCVD死亡リスクの低減に重要であることを支持する結果です。研究の概要参加者:日本の10のコホート研究から70,570名(平均年齢59.1歳、女性57.1%)未治療者 57,656名(81.7%)、治療中の高血圧者 12,914名(18.3%)介入:なし(観察研究のため)比較:日本高血圧学会(JSH)2019ガイドラインの血圧分類を用い、未治療群の血圧を6段階に分類正常血圧(<120/<80 mmHg)高値正常血圧(120–129/<80 mmHg)高値血圧(130–139/80–89 mmHg)Grade I高血圧(140–159/90–99 mmHg)Grade II高血圧(160–179/100–109 mmHg)Grade III高血圧(≥180/≥110 mmHg)アウトカム:総心血管疾患(CVD)死亡・脳卒中(虚血性脳卒中、脳内出血)・虚血性心疾患・心不全...