ビットコインとイーサリアム、弱気相場のテクニカルな兆候示す

デジタル資産市場を追跡している複数のアナリストによると、ビットコインとイーサリアムは、売り圧力が根強く、主要な移動平均線を下回って苦戦しており、長期にわたる弱気相場のテクニカルな兆候を示している。

ビットコインは12月14日、10月の高値12万6210ドルから下落し、約9万257ドルで取引された。ビットコインは9万ドル前後の狭いレンジで推移しており、市場が弱気相場に入ったかどうかについて、トレーダーの間で新たな議論が巻き起こっている。イーサリアムは3115ドル前後で取引されており、これも8月の高値4955ドル付近を大きく下回っている。

テクニカル指標は弱気相場の構造を示唆

暗号資産アナリストのPelinayPA氏は、ビットコインは依然として「弱気相場の反応期」にあり、短期、中期、長期の移動平均線を下回って取引されていると警告した。 SMA(7-14-30)は下向きに傾斜しており、価格はSMA(50-100)を下回ったままで、弱気な動きを裏付けています。回復局面では売りが買いを上回り続けており、アナリストはこの不均衡は真の回復ではなく反応局面を反映していると指摘しています。

ビットコインは、これまで繰り返し上昇局面を阻んできた96,000ドルから98,000ドルのレジスタンスに直面しています。サポートラインは86,000ドルから88,000ドル付近に形成されていますが、アナリストは90,000ドルを下回れば、84,000ドル付近のより深い流動性ゾーンが露出する可能性があると警告しています。

イーサリアムはビットコインと比較して相対的に強いものの、持続的な上昇モメンタムに対する確信は依然として不足しています。短期平均は上昇に転じようとしていますが、主要なトレンド指標は依然として弱気です。アナリストは、現在の弱さが続けば、イーサリアムは2,907ドル付近のサポートラインまで下落する可能性があると予測しています。

市場流動性への懸念が浮上

業界アナリストによると、仮想通貨市場は流動性危機に直面しており、弱気相場が長期化する可能性がある。ビットコインETFは今月、280億ドルの純流出を記録し、重要な需要源を枯渇させた。仮想通貨時価総額は約3兆800億ドルで、24時間で1.77%下落し、ビットコインのドミナンスは58.7%となった。

14日間相対力指数（RSI）は12月初旬に27.4まで急落し、2025年4月以来の最低水準となり、現在の下落トレンドの疲弊を示唆した。仮想通貨恐怖・強欲指数は100点満点中15点で「極度の恐怖」の領域にとどまり、市場参加者の根強い悲観論を反映している。

アナリストは、「市場は持続的な回復への確信を欠いており、慎重な取引環境を示唆している」と指摘し、取引量の減少と買いの動きの鈍化を指摘した。 ETFの流入による構造的なサポートが安定するか、連邦準備制度理事会がより緩和的なスタンスに転換するまで、暗号通貨市場はレンジ内で推移し、センチメントに左右される可能性が高い。