金が3,000ドルに到達、株式は2023年以来最悪の週を記録

先週、貿易戦争の懸念が続く中、株式は下落し、金は週ごとに上昇した。今週、投資家心理は再び関税問題に左右され、主な焦点は水曜日の米国消費者物価指数の発表だった。

関税の高騰による経済的影響に対する懸念が投資家のリスク回避心理を刺激し、市場の売りは月曜日まで続いた。ナスダック総合指数は下落を主導し、4％急落した。これは2年以上で最悪の1日下落となった。一方、利益確定が金属に重しとなり、金は0.4％とわずかに下落した。しかし、損失は抑えられ、金と銀はそれぞれ月曜日に2,901ドルと32.39ドルで引けた。

火曜日、市場はトランプ大統領が米国がカナダからの鉄鋼とアルミニウムの輸入関税を倍増させる可能性を示唆した発言に激しく反応した。ウォール街の平均株価は大きく変動した後、最終的に下落して引けた。対照的に、金は安全資産への流入とドル安に支えられ、わずかに上昇して2,916ドルで取引を終えた。

水曜日に労働省から発表された待望のインフレ報告によると、2月の消費者物価は0.2%上昇し、予想の0.3%上昇には及ばなかった。予想よりも軟調なデータで利下げ期待が高まり、金は0.89%上昇して2,942ドルとなった。ウォール街はインフレのニュースを歓迎し、主要指数は2日続落から脱してわずかに上昇して引けた。

しかし、木曜日には関税に関する新たな爆弾発言が出て投資家心理は一転した。トランプ大統領はEUの50%関税への報復として、ヨーロッパのアルコール製品に200%の関税を課す可能性があると発表した。関税に関する懸念が再燃し、S&P 500 は調整局面に入った。

一方、金は安全資産としての需要と金利引き下げへの期待の高まりで急騰した。木曜の終値までに、金は史上最高値の 2,988 ドルを記録し、銀は 1% 上昇して 33.90 ドルで引けた。

今朝、金は心理的閾値の 3,000 ドルを初めて一時的に上回ったが、その後わずかに下落した。最終的に、金は 2.5% 上昇して 1 オンスあたり 2,983 ドルで週を終え、銀は 1.3% 上昇して 33.75 ドルで引けた。

金曜朝、株式はテスラ、エヌビディア、アップルのハイテク株高に後押しされ、持ち直しを試みた。反発したにもかかわらず、米国株は依然として下落で週を終えた。ダウ平均株価は、取引開始時に650ポイント急騰した後、週間で2.3％の下落を記録した。これは2023年以降で最悪の下落だ。一方、S&P 500は1.17％下落し、ナスダックは週間で0.48％下落して取引を終えた。