先週、利下げへの楽観論が利回りの低い金を支えたため、金は週足で小幅な上昇にとどまった。今週の経済カレンダーには米国のGDP、失業保険申請件数、インフレデータなどの主要イベントが含まれていたが、投資家は主に、水曜日に予定されているFRBの金利発表と2025年の利下げ予想に注目していた。

金と銀はそれぞれ2,653ドルと30.58ドルで週をスタートした。投資家が水曜日の利下げ発表を先取りしていたため、金と銀のペアは月曜日にほとんど変動がなかった。一方、ダウ工業株30種平均は月曜日に下落し、8営業日連続で下落した。一方、急騰したハイテク株により、ナスダック総合指数は過去最高値で引けた。

火曜日、非ハイテク株の利益確定によりダウは再び下落し、9営業日連続で下落した。同日、ドル高と利回り上昇で金価格が下落に転じたため、金は2,646ドルで終値に向かう途中で小幅な下落に見舞われた。火曜日までに、CME FedWatchツールは、水曜日に0.25％の利下げが行われる確率がほぼ100％であると示した。しかし、投資家は、今後1年間のフェデラルファンド金利の予想軌道に関する洞察を提供するFRBのいわゆるドットプロットにもっと注目していた。

水曜日、大いに期待されていた25ベーシスポイントの利下げが発表され、フェデラルファンド金利は4.25～4.50％となった。しかし、FRBのドットプロットは、2025年を通じて0.25％の利下げが2回しか予測されていないというタカ派的な方向転換を明らかにした。この展開を受けて株価は急落し、S&P 500とナスダックはそれぞれ2.8％と3.6％下落した。一方、ダウは2.6%下落し、50年ぶりに10日連続の下落となった。

利回りのない金は、FRBの発表を受けて2%以上下落し、1カ月以上ぶりに2,600ドルを下回った。金は水曜日の取引を2,585ドル付近で終えたが、ドル指数が2年ぶりの高値に急上昇する中、銀は3カ月ぶりの安値29.51ドルに下落した。

米国政府閉鎖の懸念が迫る中、金は木曜日に前日の取引からの下落をいくらか減らすことができた。それにもかかわらず、黄金は2,600ドルの水準を取り戻すことはできず、銀はわずかに下落して28.94ドルで取引を終えた。木曜日の取引では、10年国債利回りが4.5%に急上昇したため、株式市場はまちまちだった。利回りが上昇したにもかかわらず、ダウ工業株30種平均は小幅な上昇にとどまり、10日連続の下落を止めた。

11月のインフレが鈍化したことを示すPCEデータの発表を受けて、ドルと国債の利回りが停滞したため、金は今朝も上昇を続けた。その結果、金は週1%下落して2,625ドルとなり、銀は週3.4%の大幅下落で1オンス29.54ドルとなる見込み。

インフレに関する明るいニュースが今朝ウォール街のセンチメントを押し上げ、ダウ、S&P 500、ナスダックはいずれも日足で上昇した。しかし、主要3指数はいずれも週足で約2.2%下落した。