Genx Notes

現代の音楽制作で大きな課題のひとつが、著作権の扱いだ。既存の曲やメディアからのサンプリングはとてもクリエイティブだが、権利処理をしないとリリースやマネタイズが止められたり、最悪の場合は法的トラブルにつながる可能性がある。こうした背景から、インディペンデントな音楽家の間では「最初から自分の音を作る」という発想がますます重要になっている。なぜサンプリングはリスクになるのかサンプリングとは、他人の録音からフレーズや音を取り出し、自分の楽曲に再利用する行為を指す。ヒップホップやエレクトロニックなど多くのジャンルを形作ってきた手法だが、著作権法的には次のような難しさがある。ごく短いサンプルでも、権利者の許可が必要と判断される場合が多い。人気曲のサンプルは、ライセンス料が高額になりやすい。許可なしの使用は、配信停止やコンテンツIDによるブロック、訴訟リスクにつながることがある。自分の曲を安心して公開し続けたいなら、「他人の録音に依存したビートメイク」は、どうしてもリスクを抱えることになる。 さらに最近では、ストリーミングサービス側もサンプル情報の可視化を強めている。Spotifyがサンプリン...

Spotifyで不正再生を疑われ罰金を支払った体験を通じて、音楽配信の構造的な矛盾を感じている。再生数が短期間で増えただけで疑われ、プレイリストの出所まで監視しなければならない現実。聴かれないと収益にならず、聴かれすぎれば不正扱いされる。