仕事がら「ユーザーとインターフェイスのあり方」について考えることが多いのですが、 ここ数年、ぼんやり考えているテーマがあります。 わたしたちデザイナーが「わかりやすく直感的なUI」を目指すこと——これはもうほとんど疑われることのない正解になっています。わたし自身も、わかりやすさや シンプルさを大切にして仕事をしてきました。 でも、直感的で迷わないUIによってユーザーをアフォードするということは、良いことばかりなのだろうか、と思うのです。 ローレンス・レッシグは「コードは法である」と述べました。デザイナーやエンジニアがつくる「コード」は、ユーザーができること・できないことを決めてしまう。ワンクリックで購入、スワイプで承認。 便利ではあるけれど、それは同時に、わたしたちの能動性を 奪っているようにも見えます。 スーザン・ソンタグは1964年の「反解釈」で、芸術作品を「意味」に還元する批評のあり方を批判しました。作品が何を意味するかではなく、作品そのものをどう感じるか ——その感覚的な体験を取り戻そう、と。 これをUIに置き換えてみます。直感的UIは、インターフェースを「タスク完了のた...