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極端な個人主義にモヤモヤする

昔なら刺さってたBrian Armstrongのツイートが、もうスッと入ってこない

Brian Armstrongが

We need more rugged individualism, not less.
Build on the frontier. Be independent. Decentralize power. Accelerate civilizational progress. Celebrate economic freedom.

と書いているのを見て、昔の自分なら「そうだ!」とテンションが上がっていたと思う。今は同じ言葉を見ても、どこかザラッと引っかかる。

昔は気持ちよく刺さってた理由

前は「フロンティア」「分散」「自立した個人」というキーワードに、純粋にワクワクしていた。

  • プラットフォームに振り回されない

  • 自分の作品やお金を自分で握る

  • 中央集権じゃなく、ネットワークやコミュニティで世界を動かす

暗号通貨やWeb3も、「自分の手に主導権を取り戻せる技術」に見えていた。Brianの「フロンティアでビルドしろ」というノリも、その延長線上にあった。

今は「その先」が見えてしまう

同じ個人主義の言葉を、今の状況で聞き直すと、別のものが見える。AIが仕事を奪っていく未来を考えるとき、そこで

  • 「もっと自己責任で」

  • 「もっと個人主義で」

と言われると、連想するのはこんな世界だ。

  • ITやAIに強い人は生き残る

  • ITに弱い人、変化に追いつけない人は取り残される

  • 「それも自己責任」と言われて終わる

それって、単に「自由」じゃなくて、かなりハードなサバイバルゲームだと思う。国家は小さくなってほしい気持ちもあるし、規制だらけの社会も嫌だけど、ベーシックインカムもなく、セーフティネットも弱いまま「全部自己責任で」は、さすがにきつい。

「規制ゼロ」も「規制まみれ」もどっちも違う

よくある個人主義のセットメニューは、

  • 政府は小さく

  • 規制は少なく

  • 市場に任せる

みたいなやつだ。でも、現実を見ているとどちらにも違和感がある。

  • 規制まみれだと、イノベーションが止まる

  • 規制ゼロだと、詐欺・搾取・アルゴ依存の無法地帯になる

本音に近いのは、

  • 余計な締め付けはいらない

  • でも、人を食い物にするタイプの「自由」は止めたい

  • 落ちた人を最低限受け止めるクッションは必要

という中間地点だと思う。

暗号通貨と「極端な個人主義」への違和感

暗号通貨も、最初は

  • 国家や銀行からの解放

  • 個人が自分で資産を持つ

という意味での自由に見えていた。でも、だんだん

  • 資本主義と個人主義をさらに加速させる装置

  • 自己責任と格差を強化するゲーム

としての顔が目立ってきた。「勝てる人はもっと自由に勝てる」けれど、「負ける人は、誰にも守られずに負けるだけ」という構図が透けて見えるようになってきた。

IT強者だけの世界も壊れていく

「じゃあITリテラシーの高い人だけ生き残ればいいのか」と言うと、それも違う。

  • AIは、人間の作る多様なデータを食べて成り立っている

  • AIがAIのアウトプットばかり学習すると、「モデル崩壊」と呼ばれる劣化が起きる、という研究も出ている。

もし人間の側が「IT強者だけ」にどんどん細っていったら、AIの餌もどんどん貧しくなっていく。「少数のIT強者+AIだけ」の世界は、一見強そうに見えて、実は足元から崩れていくディストピアに近い。

IT強者も二周目の格差ゲームから逃げられない

さらに言うと、ITが得意だからと言って安心はできない。

  • すでに今でも、デジタルスキルやネット環境の差は、収入・教育・仕事の差になっている。

  • そのうえで、「IT使える人だけの世界」になったとしても、今度はその中で

    • 資本

    • インフラ

    • コネ

    • 政治力
      みたいな要素で、また勝者と敗者に分かれていく。

つまり、

ITリテラシーの高い人から見ても、「自分はずっと大丈夫」という話ではない

ということになる。「勝ち組のための個人主義」を強化しても、長期的には自分の首も締める。

自分の立ち位置を言葉にすると

ここまでの感覚をざっくりまとめると、こんな感じになる。

  • 分散や自前インフラ、個人の自由は好き

  • でも「弱い人は知らないよ」という自己責任の押し付けは嫌

  • ベーシックインカムのような最低ラインの安心は欲しい

  • 規制はできるだけシンプルにしたいけど、無法地帯には反対

  • IT強者だけが生き残るような未来は、AIにとっても人間にとっても破綻ルートだと感じている。

だから、Brianの「rugged individualism(荒々しい個人主義)」を今読むと、

  • 言っていることのカッコよさも分かる

  • でも、その影でこぼれ落ちる人や、先の崩壊パターンまで見えてしまって、素直に乗れない

という状態になる。

モヤモヤは「感度が上がったサイン」

昔はただ「自由」「フロンティア」「自立」にだけ反応していた。今はそこに、

  • 誰が置いていかれるのか

  • AIと人間の関係がどう崩れていくのか

  • IT強者もふくめて、どこでゲームオーバーになるのか

まで一緒に見えてしまう。

その結果、極端な個人主義のスローガンに対して、「カッコいい。でも、それだけじゃ足りない」と感じるようになった。このモヤモヤは、単に熱量が落ちたんじゃなくて、世界を見る解像度が上がったサインだと、自分では思っている。