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2026年1月7日、SunoがXで「Outputの所有権」について説明するポストを出した。内容は、「Pro/Premierプランで作った曲はあなたが所有し、商用利用する権利がある。一方、Basic(無料)プランで作った曲の所有者はSunoで、ユーザーは非商用利用だけ許される」というものだ。さらにこのポストでは、「最近、Knowledge Base(FAQ)の記述を更新したが、所有権の説明が分かりにくくなってしまったため、以前のバージョンに戻した。記事の更新は、Outputの所有権そのものを変更するものではなかった」とも強調されている。


しかし、実際の利用規約(Terms of Service)を開くと、話はもう少し複雑に見える。スクリーンショットにあるように、規約には次のような一文がある。

Subject to your compliance with these Terms of Service, if you are a user who has subscribed to the Pro or Premier paid tier of the Service, Suno hereby assigns to you all of its right, title and interest in and to any Output owned by Suno and generated from Submissions made by you through the Service during the term of your paid-tier subscription. However, due to the nature of machine learning, Suno makes no representation or warranty to you that any copyright will vest in any Output. suno.com/terms/
ここで重要なのは、「any Output owned by Suno」というフレーズだ。まず最初に、生成された音楽(Output)は「Sunoが所有するOutput」として位置づけられている。そのうえで、「Pro/Premierの有料ユーザーについては、そのSunoが持っているright, title and interest(権利・権原・持分)をassignする」と書かれている。 英米法の契約用語で「assign」は、一般に「権利そのものの移転(譲渡)」を指すことが多い。つまり、「一度Sunoの所有物として発生したOutputの権利を、Pro/Premierユーザーについてはユーザーに移す」という二段階構造になっていると読むのが自然だ。
一方で、同じセクションではBasic/freeプランについても触れられている。無料ユーザーの場合、生成されたOutputの所有者はSunoのままであり、ユーザーはその曲を「合法的な、内部的・個人的・非商用の目的」で使用する権利だけを持つ、とされている。さらに、その際にはSunoへのクレジット表記が求められる。つまり無料プランは、所有権は完全にSuno側に残したまま、「非商用の範囲での利用を許可する」だけの立て付けになっている。
では、ツイートと規約をどう整合的に理解すべきだろうか。まず無料プランについては分かりやすい。規約もツイートも、「Outputの所有者はSuno」「ユーザーは非商用利用のみ可」という点で一致している。問題はPro/Premierだ。規約の文言だけを抜き出すと、Outputは一旦「owned by Suno」として定義され、その後にassignによってユーザーに移転されるという、やや回りくどい動きをしている。一方ツイート側は、この二段階構造の説明を省略して、「Pro/Premierではyou do own the Output you make(あなたがOutputを所有している)」と、よりストレートなメッセージを打ち出している。
法律的なレイヤーで見ると、現行の利用規約(2025年11月6日改定)は、「有料ユーザーのOutputについて、最終的な所有者はユーザー」と読めるようにデザインされているといえる。assignという言葉を使って、Sunoが持っているright, title and interestをユーザーに移転すると明記しているからだ。同時に、Sunoはサービス運営やAIモデルの改善などの目的で、ユーザーのContentを非常に広く利用できるライセンスも保持している。規約前段では、ユーザーがアップロードしたSubmissionsや生成されたOutput(両方をまとめてContentと呼ぶ)について、Sunoに世界規模・ロイヤリティフリー・譲渡可能・永続的な利用権を与えることが定められている。 そのため、所有権の名義自体はユーザー側に倒しているものの、Sunoの利用権限はかなり強く残る構造だ。
このギャップが、「名義上はユーザー所有だが、実際にはSunoの影響力が非常に大きい」という印象を生んでいる。クリエイターとしては、「最初からユーザーが所有する」と宣言されているほうが直感的に安心だが、現実の条文は「まずSunoがowner、その後assignでユーザーへ」という設計になっている。今回の炎上は、Knowledge Base(FAQ)が一時的に「commercial rightsはあるがownershipではない」と読める表現を採用したことで、この構造への不信感が一気に噴き出した、という側面が強いだろう。
とはいえ、現在のSunoの公式ポジションをまとめると、次のように整理できる。Pro/Premierの有料プランで自分のアカウントから生成したOutputについては、「規約上は一度Sunoが所有したものをassignでユーザーに移す形をとっているが、最終的な所有者はユーザーであり、商用利用も可能」と説明している。 Basic/freeプランのOutputについては、所有者はSunoで、ユーザーは非商用利用の範囲に限って使える。Knowledge Baseの記事はその説明を誤解なく反映するように戻された、というのがSuno側の説明だ。
クリエイターとして重要なのは、「自分がどのプランで、どの条件の下で曲を生成しているのか」を正確に把握しておくことだろう。無料プランで作った曲を商用配信に回すのは、現行の規約とツイートを合わせて読んでもNGと解釈するのが安全だ。有料プランで作った曲については、所有権の名義はユーザー側に倒れていると読みつつも、Sunoがモデル改善などに利用することや、著作権が各国でどのように評価されるかについては不確実性が残っている。今回のスクリーンショットに映っているような条文や公式ポストを一つずつ確認しながら、「どこまでを自分の作品として背負えるのか」を自分なりに判断していくことが、2026年のAI音楽時代を生きるうえでの前提条件になっている。
本記事は、2025年11月6日改定版のSuno利用規約および2026年1月7日時点の公開情報をもとに、個人としての理解を整理したものであり、Suno社との間のいかなる契約関係や権利義務を保証するものではありません。内容には誤りや解釈の相違が含まれる可能性があり、本記事を利用したことにより生じたいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いません。実際の利用に際しては、必ずご自身で最新の公式利用規約・プライバシーポリシー・公式ヘルプセンター等を確認のうえ、必要に応じて弁護士その他の専門家にご相談ください。
2026年1月7日、SunoがXで「Outputの所有権」について説明するポストを出した。内容は、「Pro/Premierプランで作った曲はあなたが所有し、商用利用する権利がある。一方、Basic(無料)プランで作った曲の所有者はSunoで、ユーザーは非商用利用だけ許される」というものだ。さらにこのポストでは、「最近、Knowledge Base(FAQ)の記述を更新したが、所有権の説明が分かりにくくなってしまったため、以前のバージョンに戻した。記事の更新は、Outputの所有権そのものを変更するものではなかった」とも強調されている。


しかし、実際の利用規約(Terms of Service)を開くと、話はもう少し複雑に見える。スクリーンショットにあるように、規約には次のような一文がある。

Subject to your compliance with these Terms of Service, if you are a user who has subscribed to the Pro or Premier paid tier of the Service, Suno hereby assigns to you all of its right, title and interest in and to any Output owned by Suno and generated from Submissions made by you through the Service during the term of your paid-tier subscription. However, due to the nature of machine learning, Suno makes no representation or warranty to you that any copyright will vest in any Output. suno.com/terms/
ここで重要なのは、「any Output owned by Suno」というフレーズだ。まず最初に、生成された音楽(Output)は「Sunoが所有するOutput」として位置づけられている。そのうえで、「Pro/Premierの有料ユーザーについては、そのSunoが持っているright, title and interest(権利・権原・持分)をassignする」と書かれている。 英米法の契約用語で「assign」は、一般に「権利そのものの移転(譲渡)」を指すことが多い。つまり、「一度Sunoの所有物として発生したOutputの権利を、Pro/Premierユーザーについてはユーザーに移す」という二段階構造になっていると読むのが自然だ。
一方で、同じセクションではBasic/freeプランについても触れられている。無料ユーザーの場合、生成されたOutputの所有者はSunoのままであり、ユーザーはその曲を「合法的な、内部的・個人的・非商用の目的」で使用する権利だけを持つ、とされている。さらに、その際にはSunoへのクレジット表記が求められる。つまり無料プランは、所有権は完全にSuno側に残したまま、「非商用の範囲での利用を許可する」だけの立て付けになっている。
では、ツイートと規約をどう整合的に理解すべきだろうか。まず無料プランについては分かりやすい。規約もツイートも、「Outputの所有者はSuno」「ユーザーは非商用利用のみ可」という点で一致している。問題はPro/Premierだ。規約の文言だけを抜き出すと、Outputは一旦「owned by Suno」として定義され、その後にassignによってユーザーに移転されるという、やや回りくどい動きをしている。一方ツイート側は、この二段階構造の説明を省略して、「Pro/Premierではyou do own the Output you make(あなたがOutputを所有している)」と、よりストレートなメッセージを打ち出している。
法律的なレイヤーで見ると、現行の利用規約(2025年11月6日改定)は、「有料ユーザーのOutputについて、最終的な所有者はユーザー」と読めるようにデザインされているといえる。assignという言葉を使って、Sunoが持っているright, title and interestをユーザーに移転すると明記しているからだ。同時に、Sunoはサービス運営やAIモデルの改善などの目的で、ユーザーのContentを非常に広く利用できるライセンスも保持している。規約前段では、ユーザーがアップロードしたSubmissionsや生成されたOutput(両方をまとめてContentと呼ぶ)について、Sunoに世界規模・ロイヤリティフリー・譲渡可能・永続的な利用権を与えることが定められている。 そのため、所有権の名義自体はユーザー側に倒しているものの、Sunoの利用権限はかなり強く残る構造だ。
このギャップが、「名義上はユーザー所有だが、実際にはSunoの影響力が非常に大きい」という印象を生んでいる。クリエイターとしては、「最初からユーザーが所有する」と宣言されているほうが直感的に安心だが、現実の条文は「まずSunoがowner、その後assignでユーザーへ」という設計になっている。今回の炎上は、Knowledge Base(FAQ)が一時的に「commercial rightsはあるがownershipではない」と読める表現を採用したことで、この構造への不信感が一気に噴き出した、という側面が強いだろう。
とはいえ、現在のSunoの公式ポジションをまとめると、次のように整理できる。Pro/Premierの有料プランで自分のアカウントから生成したOutputについては、「規約上は一度Sunoが所有したものをassignでユーザーに移す形をとっているが、最終的な所有者はユーザーであり、商用利用も可能」と説明している。 Basic/freeプランのOutputについては、所有者はSunoで、ユーザーは非商用利用の範囲に限って使える。Knowledge Baseの記事はその説明を誤解なく反映するように戻された、というのがSuno側の説明だ。
クリエイターとして重要なのは、「自分がどのプランで、どの条件の下で曲を生成しているのか」を正確に把握しておくことだろう。無料プランで作った曲を商用配信に回すのは、現行の規約とツイートを合わせて読んでもNGと解釈するのが安全だ。有料プランで作った曲については、所有権の名義はユーザー側に倒れていると読みつつも、Sunoがモデル改善などに利用することや、著作権が各国でどのように評価されるかについては不確実性が残っている。今回のスクリーンショットに映っているような条文や公式ポストを一つずつ確認しながら、「どこまでを自分の作品として背負えるのか」を自分なりに判断していくことが、2026年のAI音楽時代を生きるうえでの前提条件になっている。
本記事は、2025年11月6日改定版のSuno利用規約および2026年1月7日時点の公開情報をもとに、個人としての理解を整理したものであり、Suno社との間のいかなる契約関係や権利義務を保証するものではありません。内容には誤りや解釈の相違が含まれる可能性があり、本記事を利用したことにより生じたいかなる損害についても、筆者は一切の責任を負いません。実際の利用に際しては、必ずご自身で最新の公式利用規約・プライバシーポリシー・公式ヘルプセンター等を確認のうえ、必要に応じて弁護士その他の専門家にご相談ください。
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