Audiusは、ブロックチェーン技術による分散型音楽プラットフォームとして「自由な楽曲公開」「中央集権的な管理からの解放」を謳っている。しかし、実際の運用や著作権管理の体制は、理想とは大きく異なる現実が見えてきた。
ユーザーが楽曲をアップロードすると、Audiusの自動著作権スキャンシステムが即座に判定。その結果、権利関係が曖昧または疑わしいと判断された楽曲は自動的に削除されてしまう。
私自身、Audiusで自分の楽曲をアップロードしたところ、著作権スキャンによる誤削除を経験した。削除後、公式サポートに異議申立を行ったものの、返答はFAQの機械的なコピペ回答のみ。個別事情には一切対応されず、さらなる問い合わせにも音信不通となり、一方的に楽曲は削除されたままだった。
Audiusは分散型管理を謳っているが、ノード運営者やプラットフォーム運営側がコンテンツ制御の裁量を持つ、中央集権的な側面は依然として根強く存在する。楽曲の削除やアクセス制限は従来型サービス(SoundCloud等)と大きな違いがない。Audiusは「分散型」「自由」なクリエイター環境を目指しつつも、著作権管理や楽曲削除においては中央集権的な運用をしていること、そしてサポート体制にも大きな課題が残っている。「自由」や「非中央集権」に期待して利用する際は、こうしたリスクと現実を認識するべきなのだ。
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