
最近、Audiusにかなり失望している。ブロックチェーンだのWeb3だのと言いながら、実際にやっていることはSoundCloudと大差ないどころか、むしろ「劣化SoundCloud」みたいに感じる瞬間が増えてきた。
いちばんガッカリしたのは、「自分のオリジナル曲」を上げてもフラグされることだ。Audiusには著作権スキャンの仕組みが入っていて、アップロードした瞬間にどこかのデータベースと照合され、なにかに引っかかると自動でブロックされる。
ここまでは、まあ今の時代どのプラットフォームも似たようなものだろうと理解はできる。問題は、それが間違いだった場合でも、こっちの「正当なオリジナル曲です」という主張より、機械の判定とプラットフォーム側の都合のほうが優先されてしまうところだ。
Audiusは「分散型」「非中央集権」「コミュニティ主導」を売りにしてきたプラットフォームだ。ところが、実際の運用はかなりWeb2寄りで、利用規約やサポート記事を見ると、DMCAや権利侵害に関する対応は完全に中央集権的なプラットフォームと同じロジックで動いている。
たとえば
権利侵害が疑われるトラックは自動でブロックまたは削除
異議申し立ては「運営側」に対して行う
繰り返すとアカウント停止のリスク
という、SoundCloudやYouTubeと変わらない世界線が普通に用意されている。
ブロックチェーン上にメタデータや記録が残っていようが、フロントのサービスが「見せない」と決めた瞬間、リスナーからは事実上アクセス不能になる。この時点で、「俺たちは非中央集権だ」と言っていても、クリエイターから見れば「普通に検閲できる中央集権サービス」と大差ない。
ここ数年でAudiusは、Downtown Musicみたいな大きな権利管理会社と包括的なライセンス契約を結び始めている。これによって、メジャーや大手パブリッシャーのカタログをきちんと扱えるようになる代わりに、コンテンツID的なスキャン対象は爆増し、フラグされるリスクも一緒に跳ね上がっている。
「権利者保護」という言葉で説明されるこの流れは、もちろん産業的には理解できる。
ただ、インディーのビートメイカー視点では、「Web3だから自由にアップできる」と思っていた場所が、気付けば大手カタログ優先の"安全運転プラットフォーム"に変質しているように見える。
正直、今のAudiusを触っていて一番感じるのは「SoundCloudと同じじゃん」という虚しさだ。自動スキャン、誤検知、異議申し立てフォーム、サポートのレスポンス待ち、全部どこかで見た光景だし、「ブロックチェーンを使っている」ことがクリエイター側の体験にほとんど還元されていない。
「分散型ノード」と言っても、フロントのクライアントや見せ方を握っている人たちが、実質的なゲートキーパーになっている。結局、曲を出す場所として考えたとき、Audiusを「特別自由な場所」として優先する理由がどんどん薄れていっているのが正直な感想だ。
いまのところの自分の結論はこうだ。
Audiusには「完全オリジナルで、権利まわりがクリアな曲」だけを限定的に置く
サンプリングや実験的な音源、AI絡みのグレーな作品は、自前サイトやもっと緩い環境に分離する
Audiusは「Web3の理想郷」ではなく、「Web2.5くらいの宣伝用スポット」として割り切る
Audiusに期待していたのは、「プラットフォームのルールに振り回されない場所」だった。でも現実としてそこには辿り着いていないし、この先もどんどんライセンスとスキャンで固められていく流れが強いなら、こっちも視点を変えるしかない。
Web3だろうがブロックチェーンだろうが、創作の自由は最終的に「自分のコントロールできる場所」をどれだけ持てるかで決まる。Audiusに失望したからこそ、ますます自前のサイトや、自分で責任を持てるインフラを育てるほうに力を割いていきたいと思っている。
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最近、Audiusにかなり失望している。ブロックチェーンだのWeb3だのと言いながら、実際にやっていることはSoundCloudと大差ないどころか、むしろ「劣化SoundCloud」みたいに感じる瞬間が増えてきた。
いちばんガッカリしたのは、「自分のオリジナル曲」を上げてもフラグされることだ。Audiusには著作権スキャンの仕組みが入っていて、アップロードした瞬間にどこかのデータベースと照合され、なにかに引っかかると自動でブロックされる。
ここまでは、まあ今の時代どのプラットフォームも似たようなものだろうと理解はできる。問題は、それが間違いだった場合でも、こっちの「正当なオリジナル曲です」という主張より、機械の判定とプラットフォーム側の都合のほうが優先されてしまうところだ。
Audiusは「分散型」「非中央集権」「コミュニティ主導」を売りにしてきたプラットフォームだ。ところが、実際の運用はかなりWeb2寄りで、利用規約やサポート記事を見ると、DMCAや権利侵害に関する対応は完全に中央集権的なプラットフォームと同じロジックで動いている。
たとえば
権利侵害が疑われるトラックは自動でブロックまたは削除
異議申し立ては「運営側」に対して行う
繰り返すとアカウント停止のリスク
という、SoundCloudやYouTubeと変わらない世界線が普通に用意されている。
ブロックチェーン上にメタデータや記録が残っていようが、フロントのサービスが「見せない」と決めた瞬間、リスナーからは事実上アクセス不能になる。この時点で、「俺たちは非中央集権だ」と言っていても、クリエイターから見れば「普通に検閲できる中央集権サービス」と大差ない。
ここ数年でAudiusは、Downtown Musicみたいな大きな権利管理会社と包括的なライセンス契約を結び始めている。これによって、メジャーや大手パブリッシャーのカタログをきちんと扱えるようになる代わりに、コンテンツID的なスキャン対象は爆増し、フラグされるリスクも一緒に跳ね上がっている。
「権利者保護」という言葉で説明されるこの流れは、もちろん産業的には理解できる。
ただ、インディーのビートメイカー視点では、「Web3だから自由にアップできる」と思っていた場所が、気付けば大手カタログ優先の"安全運転プラットフォーム"に変質しているように見える。
正直、今のAudiusを触っていて一番感じるのは「SoundCloudと同じじゃん」という虚しさだ。自動スキャン、誤検知、異議申し立てフォーム、サポートのレスポンス待ち、全部どこかで見た光景だし、「ブロックチェーンを使っている」ことがクリエイター側の体験にほとんど還元されていない。
「分散型ノード」と言っても、フロントのクライアントや見せ方を握っている人たちが、実質的なゲートキーパーになっている。結局、曲を出す場所として考えたとき、Audiusを「特別自由な場所」として優先する理由がどんどん薄れていっているのが正直な感想だ。
いまのところの自分の結論はこうだ。
Audiusには「完全オリジナルで、権利まわりがクリアな曲」だけを限定的に置く
サンプリングや実験的な音源、AI絡みのグレーな作品は、自前サイトやもっと緩い環境に分離する
Audiusは「Web3の理想郷」ではなく、「Web2.5くらいの宣伝用スポット」として割り切る
Audiusに期待していたのは、「プラットフォームのルールに振り回されない場所」だった。でも現実としてそこには辿り着いていないし、この先もどんどんライセンスとスキャンで固められていく流れが強いなら、こっちも視点を変えるしかない。
Web3だろうがブロックチェーンだろうが、創作の自由は最終的に「自分のコントロールできる場所」をどれだけ持てるかで決まる。Audiusに失望したからこそ、ますます自前のサイトや、自分で責任を持てるインフラを育てるほうに力を割いていきたいと思っている。
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