先週、関税をめぐる不確実性の中、FRB(連邦準備制度理事会)がタカ派的な発言をしたにもかかわらず、金は再び史上最高値を更新した。今週の経済カレンダーはFRBの講演で埋め尽くされていたものの、市場の動きは主に関税と米中貿易摩擦をめぐる投資家心理に左右された。 月曜日の取引は、トランプ大統領とパウエルFRB議長の間の緊張の高まりと米中貿易摩擦をめぐる不確実性が投資家の警戒感を高め、リスクオフのムードを反映した展開となった。終値までにダウ工業株30種平均は1,200ポイント下落し、ナスダック総合指数は3.7%下落した。一方、金は3,500ドルをわずかに下回る水準で史上最高値を更新した後、ドル安を受けて反落した。 火曜日、米国株は米中貿易摩擦の緩和への楽観的な見方から、月曜日の下落分を取り戻した。一方、金はドル指数の0.7%上昇が重しとなり、1%下落して2,461ドルとなった。銀は32.75ドル付近でほぼ横ばいとなった。 水曜日は、トランプ大統領がパウエルFRB議長を解任する「意図はない」と述べたことを受け、株価が急騰した。スコット・ベセット財務長官が中国との貿易協定締結の可能性を示唆し...